【卓球】強いだけじゃない 取材者が注目した“ダイヤの原石”な3選手<全日本ホカバ>
青森の元気印 櫻庭鈴佳(TLクラブ)
女子の初日第1ステージリーグ戦から異彩を放っていた選手が、櫻庭鈴佳(TLクラブ)だ。長身で手脚の長さを生かしたダイナミックなプレーを見せてくれる選手だが、その戦いぶりは圧巻で、誰よりも声を出し(許容範囲内で)、誰よりも勝ちたい気持ちを熱く体で表現していた選手だった。
結果は第2ステージトーナメント戦の2回戦敗退。大会中、ラケットにまつわるトラブルに見舞われるも、櫻庭の精一杯のプレーをコーチの乳井秀樹さんは「100点の出来でした」と評価している。今後の目標について、櫻庭は「全国一になって、オリンピックに出たい」と、伊藤美誠を意識した”お団子ヘア”で語ってくれた。
「勝ちたい」と強く思うことが勝負の原点である。きっと今後の彼女の飛躍を後押ししてくれるはず。
<ふたかぶメモ>
4日間の熱戦を見て感じたのは、試合の展開が全く読めないこと。小学生の試合は、大人の試合に比べ、予想できないことが起こる。第1シードが勝つとは限らず、無名の選手がいきなり上位に食い込むこともある。何が起こるか分からない展開にみんなが全力で挑むところが全日本ホカバの面白さなのだと思う。(女子カブの部優勝の松島美空など、安定して勝つことができる選手は別格。)
勝ち上がる選手には、周囲の手厚いサポートが得られているという特徴もあった。家族やコーチとの信頼関係を上手く築くことができ、思いの共有ができ、みんなで一緒に戦う。良い結果も悪い結果もみんなで受け止める。選手1人1人に色んなドラマを見た大会だった。今年の選手たちが来年以降どんな成長を見せてくれるのか、楽しみだ。
取材・執筆:二株麻依(ふたかぶまい)
フリーアナウンサー (シー・フォルダ所属)。元NHKキャスターで、主にスポーツ、報道、情報番組を担当。取材して書くこと・話すことが得意。小学3年生で卓球を始め、慶應義塾大学在学中は全日本大学総合選手権大会(団体の部)出場。夢はスポーツ実況をすること。
写真提供:Rallys
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