
日本一の小学生チームを決める大会「ロート製薬杯 第40回全国ホープス卓球大会」が、8月13日~15日に東京体育館で行われた。頂上決戦では、男女ともに大接戦となり、男子は、羽佳卓球倶楽部(東京)、女子は石田卓球N⁺(福岡)が激闘の末、優勝に輝いた。結果とともに振り返っていきたい。(取材・文/二株麻依)
「将来日本の卓球界の力になれるように」
男子は、羽佳卓球倶楽部(東京)が優勝。
準決勝、決勝ともに、ラストにもつれこむ激戦を制し、見事初優勝を飾った。
写真:宮澤一維(羽佳卓球倶楽部)
優勝がかかる戦いを制した宮澤一維。試合後のインタビューで、「こういう場面でも北島(キャプテン)のように勝てるような選手になっていきたい」と話す。
宮澤が意識する存在は、同学年でチームのキャプテン北島涼太郎だ。
チームにとって大きな山場となった準決勝で、決勝の宮澤と同様、ラストに置かれていた。
写真:北島涼太郎(羽佳卓球倶楽部)
チームメートに”決勝まで繋ぐ”と約束して臨んだ1戦は苦しい戦いだった。最終セットで競った場面のことを聞くと、「最初は勝つぞ勝つぞってやってたけど、だんだんリードされるにつれて、最後かもしれないから楽しんでやろうと、逆に落ち着いて考えられました。ナックル(無回転のボール)とか相手が嫌なサーブを出したかな。追い込まれた時に逆に楽しもうと思っています。」と話してくれた。
写真:北島涼太郎(羽佳卓球倶楽部)
試合直後の安堵の表情。北島が背負っていたものの大きさをはかり知ることができる。
白山正之監督によると、6年生が中心の今のチームは、大体2〜3年前から優勝を目指して練習してきたということで、頂上を勝ち取った今、次に目指すところは、「この子たちが将来日本の卓球界の力になれるように」ということだった。
北島、宮澤に将来の夢を聞くと、揃って「日本代表になってオリンピック金メダル」と答えてくれた。
写真:羽佳卓球倶楽部
男子結果
1位 羽佳卓球倶楽部(東京)
2位 宇土クラブ(大分)
3位 STライトニング(富山)
3位 T.T彩たま(埼玉)
(次のページへ続く)
全国優勝もみんなで重ねた”1本”から
女子の日本一は、石田卓球N⁺(福岡)。決勝戦では、新発田ジュニア(新潟)をゲームカウント3-2で破り、優勝を飾った。
写真:石田心美(石田卓球N⁺)
優勝を決めたのは、5年生の石田心美。
「嬉しい。優勝が決まった時には安心しました。6年生に対して挑戦していく気持ちで戦いました。」
まだ来年もチャンスがある。次に目指すのは、ホカバも合わせた2冠だ。
写真:石田卓球N⁺
松井清美監督がチームに言い続けたのは、「とにかく落ち着いて1本ずつ。その1本の積み重ねが勝利に繋がるから、とにかく我慢。みんなで我慢して1本ずつ取ろう。」
写真:石田卓球N⁺
”1本を大切に”みんなで大事に積み上げてきた成果だ。
女子結果
1位 石田卓球N⁺(福岡)
2位 新発田ジュニア(新潟)
3位 スネイルズ(北海道)
3位 卓桜会栃木卓球センター(栃木)
写真提供:Rallys
Follow @ssn_supersports