
写真:遠藤航(AP/アフロ)
11月21日、カタールW杯グループBの第1節「イングランド対イラン」の一戦が行われ、6-2でイングランド代表が勝利した。
開幕戦のカタールに続き、イランも大敗となり、アジア勢にとっては難しいスタートとなっている。
23日にドイツ戦を控える日本代表は、同じアジア勢としてなんとしても良い結果を残したいところだ。
アジア勢の連敗で見えてきたものは、相手をリスペクトしすぎず強い気持ちで試合臨む「勇気」が必要であるということだろう。
圧倒的な強さを見せたイングランド代表
まさに圧倒的な強さだった。
56年ぶり2度目の優勝を狙うイングランド代表は、試合開始からアグレッシブにプレーを展開する。
序盤にイランのGKアリレザ・ベイランヴァンドが味方選手と接触し頭部を強打したことで、試合が10分程度止まってしまったが、再開後も変わらぬペースでイランゴールを脅かす。
前半35分に今大会大注目のジュード・ベリンガムがヘディングシュートを決め先制すると、43分にブカヨ・サカ、前半46分にラヒーム・スターリングがゴールを奪う。
たった45分で試合を決めてしまったイングランド代表だったが、後半も攻撃の手は緩めない。
後半17分にはこの試合2ゴール目となるサカのゴールで4-0とすると、後半26分には途中出場のマーカス・ラッシュフォードが巧みなシュートで5点目を奪う。
通常であればここで2戦目、3戦目を見越して流すのだが、イングランド代表はそれでも攻撃の手を緩めない。
後半45分にジャック・グリーリッシュがゴールを奪い6点目。
イランも後半に2ゴール返すことができたが、あまりにも実力差があり過ぎたと言えるだろう。
5バックでイングランドをリスペクトしすぎたイラン
この試合、イラン代表は5バックでイングランドに対抗することを選択した。
しかし、あまりにもイングランドをリスペクトしすぎて、完全に受けに回ってしまっていた。
プレスをかける強度も低く、イングランドに好きなようにやらせてしまったわけだ。
たとえエリア内に人数をかけても、守り一辺倒では圧倒的な攻撃力を誇るイングランドを抑えられるわけがない。
せめてセンターサークル付近からは連動した激しいプレスをかけるべきであったはずだ。
日本も中途半端なプレスではイランの二の舞になる可能性あり
日本代表が23日に対戦するドイツ代表は、イングランド代表と同格の超強豪国だ。
日本のクオリティ的に、5バックで完全に引いてしまうことはないと思われるが、もしも意思統一が不十分で勇気を出してプレスにいけない選手が複数人いれば、徐々に守る時間が長くなり、結局はイラン代表と同じような結末となる可能性は高い。
カタールとイランの2試合で分かったことは、アジア勢は弱く、受けに回ってしまえば勝てる可能性がほとんどないということだ。
日本代表も、相手をリスペクトしすぎず勇気を持って前に出ることが必要であると言えるだろう。
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