「サッカー日本代表」北中米W杯に向けて試しておきたい3つのポイント
高井幸大(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
サッカーに絶対はない。
長年サッカーを観てきたものならば、幾度も奇跡のような試合や絶望に打ちひしがれる試合を目の当たりにしてきたことだろう。
それでもこう断言できる。
「日本代表は北中米W杯の出場権を獲得できる」と。
アジア最終予選は今節の試合で半分を消化したことになるが、インドネシア代表に4-0で勝利した日本代表は勝ち点「13」で首位独走状態となった。
2位のオーストラリア代表と3位のサウジアラビア代表、そして4位の中国代表は勝ち点が「6」であり、すでに「7」も開いているわけだ。
仮に2連敗しても首位をキープできる状態となるが、現在の日本代表がこの最終予選で2連敗をするなど想像するのが難しい。
それほど現在の日本代表は強い。
北中米W杯までに試しておきたい3つのポイント
非常に気が早いが、北中米W杯でFIFAランキングで格上の国と対戦し勝利するためにはなにが足りないのか(試してみるべきなのか)考えてみよう。
もちろん、最終予選を優位に進め本大会への切符を掴んだ後に本格的に試していくことになるが、早めに予選突破が決定する可能性もあるため、考えてみても良いといえるだろう。
①強豪国相手の攻撃的WB起用
三笘薫と堂安律(もしくは中村敬斗と伊藤純也)が現在WBを務めるケースが増えているが、これはあくまでも「引いて守る相手を崩すための起用」であり、「対アジア」の起用法となる。
しかし、フランスやスペイン、イングランド、アルゼンチン、ブラジルといった強豪国との試合でも一度試しておくべきではないだろうか。
確かに守備面での不安はあるが、攻撃的な選手が両WBに入ることで強豪国を押し込む展開を長時間作れるかもしれない。
すでに日本代表はそうしたことにチャレンジすべき時期ではないだろうか。
②ゼロトップ
現在の日本代表には、上田綺世と小川航基というハイレベルなCFがおり、爆発的に成長するFWがいない限りは基本的に北中米W杯はこの2人をCFとして起用する形となるだろう。
しかし、上田と小川は一定レベル以上のクオリティは出せるもの、欧州レベルで考えれば「並」の選手だ。
層いった意味では、日本代表は2列目に優秀な選手が揃っているため思い切って「ゼロトップ」を試してみても良いだろう。
その際は久保建英や南野拓実などが「偽CF」のポジションに合っているかもしれない。
③高井幸大の先発起用
日本代表は近年GKとCB、SB、CFのポジションが不安視されていたが、GKは鈴木彩艶、CBは町田浩樹、CFは上田綺世と小川航基が成長したことで不安は軽減している。
SBのポジションの人材難は相変わらずだが、WBの導入により自然と解消された。
しかし、3バックシステムにしたことで、「CBの選手層」に不安が出てきている。
もちろん、冨安健洋と伊藤洋輝が怪我から復帰すれば解決されるが、冨安は怪我がとにかく多くW杯本番に良いコンディションで臨める可能性の方が低いだろう。
そう考えれば、やはり伸びしろがありすでに代表クラスの能力を持っている高井幸大を複数試合先発起用し、成長を促すべきではないだろうか。
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