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久保建英,サッカー

4年間で地球8周分もの移動をする日本代表欧州組、有効な対策は「目的の細分化」

写真:久保建英(提供:なかしまだいすけ/アフロ)
いよいよ3月24日と同月28日の国際親善試合で新生日本代表の活動がスタートする。

カタールW杯で悔しい思いをした若き日本代表メンバーが中心となって4年後の北中米W杯を目指すこととなる。

しかし、日本代表の強化と併せて考えなければならない重要な問題がある。

それは、「欧州組の移動距離」の問題だ。

4年間で地球8周分の距離を移動した吉田麻也

カタールW杯ではキャプテンとしてチームをまとめた吉田麻也は、長らく代表活動のために欧州と日本を行き来している。

2022年までの4年間に吉田麻也が4年間で移動した距離は、約32万㎞にも及んだのだ、

これは地球8周分に相当する。

国際親善試合があるたびに欧州とアジアを(特に日本や韓国といった東アジアの選手たちは)行き来しなければならない。

そして、W杯予選なども並行して行われるため、1年間に6~8万㎞も移動することになるのだ。

今後の日本代表の主力となるのは、当然ながら三笘薫や久保建英、鎌田大地、冨安健洋、板倉滉、堂安律といった欧州組となる。

過去の代表選手にも同じことが言えたが、代表ウィークのたびに長距離移動を繰り返してしまっては、コンディションを良好に保つことは非常に難しくなる。

スポンサーとの兼ね合いは難しいが、「目的の細分化」が必須

スポンサーの立場からすれば、毎回すべての人気選手に帰国してもらい、試合に出場して欲しいと思うのは当然だ。

しかし、それを今後も続けていては、W杯ベスト8以上の成績を目指すのは現実的に難しくなる。

そのため、「目的の細分化」は必須であると言えるだろう。

幸いにも、現在の日本代表には三笘薫と久保建英という2人の超人気選手が存在する。

それ以外の欧州組も一定以上の人気を得ている。

年間およそ6試合ある日本で行われる親善試合のうち、各中心メンバーの出場数を4試合程度に抑える。

それゆえに、国内で行われる親善試合は、「新戦力の発掘とJリーグ組と欧州組との融合」をテーマとする。

年に1度程度ある日本代表の欧州遠征では、移動距離の少ない欧州組をフル招集し、チームの強化をテーマとする。

アジアでは1つ抜けた存在となった日本であれば、出場枠が増加となる2026年に行われる北中米W杯の予選の際も、欧州組をその都度フル招集しなくても確実に突破できるはずだ。

ぜひ欧州で活躍する主力メンバーを「あえて国内での親善試合に呼ばない」という選択肢を、各選手1年に1回以上は作ってもらいたいものだ。

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