ドイツ代表GK マヌエル・ノイヤー選手の経歴と凄さ
写真:マヌエル・ノイヤー(提供:Maurizio Borsari/アフロ)
現代サッカーを代表するGKと言えば、真っ先に名前が挙がるのが「マヌエル・ノイヤー選手」です。
ドイツ代表の絶対的守護神であり、ブンデスリーガの絶対王者バイエルンミュンヘンの正GKを10年以上も務めています。
その圧倒的な実力と実績から、「世界ナンバーワンGK」と称されることもあります。
しかし、GKのポジションは意外とその凄さが分かりにくかったりしますよね。
そこでこの記事では、そんな「ドイツ代表マヌエル・ノイヤー選手の経歴と凄さ」について解説していきたいと思います。
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マヌエル・ノイヤー選手の経歴
マヌエル・ノイヤー選手は、1986年3月27日生まれの36歳です。
地元のクラブであるシャルケ04のユース出身で、2006年(当時20歳)でシャルケの正GKとなります。
2007—2008シーズンでは、シャルケのチャンピオンズリーグ初のベスト8進出に大きく貢献し、UEFA最優秀GKに選ばれます。
さらに2010—2011シーズンでは、主将としてクラブを引っ張り、チャンピオンズリーグベスト4に進出しました。
この年は国内カップ戦でもシャルケを優勝に導き、翌シーズンにドイツの王者バイエルンミュンヘンに移籍します。
すでに世界でも屈指の実力だったノイヤー選手は、バイエルンミュンヘンでも絶対的なレギュラーとして君臨します。
2012-2013シーズンではブンデスリーガと国内カップ戦、そしてチャンピオンズリーグ優勝と驚異の3冠を達成し、欧州最優秀GK賞も受賞します。
2014年に行われたブラジルワールドカップではドイツ代表を優勝へ導き、名実ともに世界ナンバーワンGKと言われるようになったのです。
この年のバロンドールでは、GKながら第3位となり、その存在感はサッカー界でもかなり大きなものとなっていました。(残念ながら同じ時代にメッシ選手とクリスティアーノ・ロナウド選手が存在したため、GK初のバロンドールは受賞できませんでした)
2017年9月に中足骨骨折により長期間離脱しましたが、その後は再びバイエルンとドイツ代表で正GKに戻り、36歳となった2022-2023シーズンも活躍を続けています。
マヌエル・ノイヤー選手の凄さ
マヌエル・ノイヤー選手は、GKとしての概念を覆すほどのプレーを長年続けています。
そのGKとしての凄さをいくつか挙げていきましょう。
ビルドアップに参加するテクニック
通常、GKはDFが相手FWからプレッシャーを掛けられ出しどころがない場合にバックパスを受け、サイドバックに展開したりFWに向けてロングキックをしたリといったプレーをします。
しかし、ノイヤー選手はセンターバックと同じようなイメージで、ビルドアップに参加するのです。
ノイヤー選手がエリア外でボールをトラップし、パスを散らすことができるので、その分味方がフリーになるわけです。
これによってビルドアップが圧倒的にスムーズになり、ボール保持率もチャンスを作り出す可能性も上がっていきます。
かつてシャルケで共にプレーした元日本代表の内田篤人さんは、「ポゼッションの練習でフィールドプレーヤーの中に入っても見劣りしない」というエピソードを明かしています。
足元のテクニックがフィールドプレイヤー並みにあるGKは世界でもかなり少ないので、この点だけでもノイヤー選手がとてつもない選手であることがわかります。
前に飛び出す勇気
とにかくノイヤー選手はGKの概念を覆しエリア内に縛られることがありません。
「あ、凄いいいスルーパスが出た、バイエルンピンチ」といった場面でも、ノイヤー選手が迷うことなくエリア外に飛び出してカットしてしまうのです。
サッカーを長年やってきた人や観てきた人であればあるほど、そのプレーに良い意味での違和感を感じるはずです。
常識的に絶対にありえない場所まで迷うことなく勇気を出して飛び出してくるので、ノイヤー選手の存在感が高まるのです。
味方にとっては「多少裏を取られたとしてもノイヤー選手がカットしてくれる」と安心を覚えますし、相手チームの選手からすると、「裏に出したとしてもノイヤー選手にカットされてしまう」と攻め手を欠いてしまうわけです。
シュートへの反応速度も一級品
ノイヤー選手は、ただ飛び出すのが上手い選手であるわけではありません。
決定的なピンチとなる場面でのスーパーセーブもかなり多いプレーヤーです。
反応速度もGKの中でトップクラスなので、相手の鋭いシュートをギリギリで防ぐ場面も多かったりします。
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