
写真:中井卓大(Koji Watanabe/Getty Images)
8月22日(日本時間)、スペイン2部にあたるセグンダ・ディビシオン所属のCDレガネスが、レアル・マドリードとの契約が満了となり無所属となっていたMF中井卓大を獲得したと発表した。
中井はレがネスではなくスペイン5部リーグにあたるBチームに加入することになっている。
中井卓大は本当に「終わった選手」なのか?
世界一のクラブであるレアル・マドリードに幼少期から身を置き、下部組織を順調に駆け上がったことで日本でも大きな期待を寄せられていた中井だが、Bチームにあたるカスティージャに所属しながらトップチームを目指すも個人昇格できず、その後は3部リーグや4部リーグのチームへのレンタル移籍を繰り返した。
そしてレンタル先でも思うような結果を残せず、結果が残せないまま21歳を迎えた。
レアル・マドリードとの契約が満了し、「J2やJ3から再出発してみては?」といった声も多くなっていた。
中井が選択したのはスペインに残る道だったが、なんと2部、3部、4部でもない5部リーグのチームへの加入ということで、完全に「終わった選手」といった印象を持ったファンも多いはずだ。
しかし、本当に中井は終わった選手なのだろうか。
能力的にはアンカーポジションでブスケツのようなプレーがベストか
これまで中井は、中盤の前目のポジションやボランチ、WGを主戦場としてきたが、能力的には厳しいと判断せざるをえない。
ボール扱いに優れ判断自体も悪くないが、突破力はなくシュートセンスもそれほど高くはない。
とにかく「スピードのなさ」は現代サッカーにおいて致命的な弱点であるといえる。
ただし、「アンカー」のポジションならばどうだろうか?
アンカーは瞬間的なスピードが求められることも少なく、DF陣の穴を埋め、時にはヘディングではじき返す守備が求められながらも相手を剥がし逆サイドに展開するなどビルドアップ力が重要となる。
守備力に関して中井はまだまだ向上の余地があるが、中盤の低めのポジションでボールを受け相手のプレッシャーを剥がしながら展開する力はすでに高いレベルにあるといえる。
そう、かつてメッシやシャビ、イニエスタらとバルセロナの黄金時代を作った「ブスケツ」のようなプレーができるのではないか。
おそらく中井がそのキャリアを逆転させるには、それしか道がないように感じる。
果たして中井はキャリアを好転させることができるのか、今後のポジションとそのプレーに注目だ。
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