
久保建英(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)
今季前半の久保建英はレアル・ソシエダに移籍後最も良くないシーズンを過ごしている。
公式戦16試合出場(プレー時間1021分)で2得点1アシストと攻撃の中心メンバーとしては「失望」と評価されても仕方ないスタッツとなった。
しかし、長年久保を見続けたファンや有識者の多くは違ったイメージを持っているはずだ。
日本と欧州で異なる久保の評価
・2024-2025シーズン 公式戦52試合出場(プレー時間3481分)7得点4アシスト
・2023-2024シーズン 公式戦41試合出場(プレー時間2928分)7得点5アシスト
・2022-2023シーズン 公式戦44試合出場(プレー時間2918分)9得点6アシスト
この数字を見れば、確かに今季前半の久保の存在感は薄かったと判断できる。
代表戦で負った左足首の怪我も大きく影響したといえるだろう。
しかし、だからといって久保の実力が欧州トップクラスではないとは言い切れない。
欧州内では久保の評価は下降気味だが、日本での評価はやや異なる。
日本代表での久保はソシエダでのプレーと異なり存在感が抜群だからだ。
「3-4-2-1」のフォーメーションにおいてCFの下のシャドーでプレーしている久保は、ソシエダのように右サイドのライン際に張り付くのではなく、中盤から前のエリアで自由自在に動き回る。
時にはボランチと近い距離間でパス交換しリズムを作り、時にはCFの近くを衛星のように動きアシストや得点に直結するプレーをする。
北中米W杯アジア最終予選では11試合で4得点8アシスト(プレー時間653分)という成績を残していることからも、いかに久保が日本代表の攻撃の中心を担っているかがわかるだろう。
もちろん欧州サッカーよりもレベルが落ちるのは確かだが、その1つ1つのプレーは非常に質が高く、周囲の選手のレベルと戦術(意思疎通)ができていれば抜群の存在感を放てる選手であることを証明しているといえる。
この冬の移籍を否定している久保だが、北中米W杯後のキャリアを考えれば、やはり早い段階での移籍は必要不可欠だろう。
アーセナルやマンチェスター・シティ、バルセロナといった連携力の高いクラブに移籍できれば、主力ではなく準主力であっても抜群の存在感を放てるはずだ。
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