本田圭佑が提言する指導者のライセンス問題 日本サッカー発展へ求められるS級の価値と必要性
新制度でユニークな監督誕生の可能性
一方で、ライセンス制度のあり方が変わることは日本サッカー界が発展していく上で、ポジティブな要素を含んでいるのも事実だ。本田のような豊富な経験を持つ影響力の高い選手が現役を退いたあと素早く現場の監督に就任することで、集客面で大きなメリットとなる。また、欧州ではバイエルン・ミュンヘンを35歳で率いるユリアン・ナーゲルスマンや、伊東純也が所属するスタッド・ランスで快進撃を見せる30歳のウィリアム・スティルといった若くしてキャリアを築く監督が注目を集める。現役時代の実績やライセンスに頼ることのないユニークな監督が誕生する可能性もある。
様々な制度は競技の発展や環境の変化に伴いアップデートを重ねていくものである。サッカー界におけるライセンスの問題も、日本のJリーグが30周年を迎え熟成を重ねて、国際レベルではW杯で初の2大会連続ベスト16入りと躍進を見せるなど、経験値を積み重ねてきたからこそ議論が始まった問題ともいえる。本田の提言するライセンス制度の多様化が今後進んで幅広い指導者が生まれ、人気の向上やレベルアップに繋がっていくのか。引き続き注目していきたい。
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