古橋亨梧がセルティックとの契約を延長!プレミアでのプレーを選択しなかった理由とその影響
古橋亨梧(Photo by DeFodi Images/Getty Images)
7月4日、セルティックが日本代表FW古橋亨梧と新たに4年間の契約を結んだことを発表した。
プレミアリーグのクラブへの移籍が噂されていただけに、ファンからは驚きの声が上がっている。
28歳の古橋はこれでステップアップ移籍の可能性が極めてゼロに近づき、セルティックがキャリアの最終到達点となる可能性が高まった。
古橋はセルティックのレジェンドになる道を選択
日本のサッカーファンの多くが望んだプレミアリーグ挑戦という選択肢ではなく、古橋はセルティックのレジェンドになる道を選んだ。
当然ながらどのようなキャリアを歩んでいくかは選手本人が決めるべきであり、ファンはそれを尊重すべきだ。
それでも「せっかくのチャンスなのにもったいない」といった声が相次ぐほど、もったいなさの残る決断だと言えるだろう。
昨季はリーグ戦で27得点を挙げ得点王に輝くなど、チームを国内三冠に導いた。
セルティックの一強状態であるスコットランドリーグであれば、「より多くのゴールを決めたい」という欲求を持つ古橋にとってはこれほど理想的なクラブはないだろう。
しかし、欧州サッカーや日本代表のサッカーが好きなファンからすると、「もうスコットランドでやるべきことはないのでは?」と感じてしまう。
リーグランキング17位。
これがスコットランドリーグの立ち位置だ。
古橋と得点王を争ったケビン・ファン・フェーンは来季2部で戦うフローニンゲンへと移籍。
2019-2020シーズンと2020-2021シーズンの2年連続得点王に輝いたオドソンヌ・エドゥアールは現在クリスタルパレスに所属しており、昨シーズンは5得点という結果となっている。
欧州において、スコットランドリーグの得点王や上位ランカーという実績ははそこまで箔の付くものではないのだ。
それゆえに、ファンは世界最高峰のプレミアリーグへのチャレンジをしてほしいと願っていたわけだが、古橋はセルティックでプレーし続けることを選択した。
今後もし古橋が2年連続得点王であったり、セルティックのリーグ連覇などに貢献する活躍を見せれば、セルティックにおいて中村俊輔氏と同じようにレジェンドとして認知されるようになるだろうが、欧州における地位は残念ながら見込めない。
日本代表での立ち位置にも影響する可能性
古橋はスコットランドリーグの得点王という実績を残したことによって、日本代表への復帰を勝ち取った。
今後さらにレベルの高いリーグへ挑戦することで、日本代表におけるFWのスタメン争いをリードできる可能性があった。
しかし、これまでと同様にスコットランドリーグでのプレーを選択したことで、今後4大リーグなどで活躍するFWが出現すれば一気に立ち位置が不利になるだろう。
現時点で4大リーグで活躍しているCFタイプの選手はいないが、ベルギーリーグ得点ランキング2位の上田綺世がドイツのクラブに移籍することが濃厚となっている。
その得点力だけでなく、ポストプレーもできるといった点も古橋にはない魅力だ。
もしもブンデスで活躍するようなことになれば、確実に上田が日本代表のCFにおけるファーストチョイスとなるだろう。
古橋が日本代表のエースになるために残された方法は、もはや「CLでの活躍」しかいない。
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