古橋亨梧,W杯,サッカー,ワールドカップ

W杯のエースに名乗り 神戸で花開いた古橋亨梧の軌跡

カタールW杯の“新エース”候補に名乗り

170cmと上背に恵まれていない古橋にとって、相手のボディコンタクトにどう対処していくかは今季戦線離脱を繰り返したこともあり求められているだろう。同じく身長のハンデがありながらも駆け引きや決定力でゴールを量産した神戸時代の同僚・ビジャや、リヴァプールで存在感を示すポルトガル代表のディオゴ・ジョッタといった選手たちのプレーは、古橋が欧州の舞台でさらにスケールアップしていくための手本になるはずだ。

そんな古橋はカタールW杯でも当然日本代表のカギを握る存在だ。ここまでのA代表でのキャリアは2019年にデビューを飾り、14試合に出場し3ゴールを記録している。大迫勇也が長らく中心を担ってきた日本のセンターフォワードだが、11月に迎えるカタールW杯では32歳の大迫だけでなく、今季鹿島で好調を維持する上田綺世、セルティックの前田大然といった選手も候補に挙がってくる。この激しいポジション争いの中で古橋が“新エース”に名乗りをあげるか。自身の代表でのキャリアにおいても重要な局面を迎えている。

大卒からJ2を経てプロキャリアでスタートさせたのち、神戸、セルティックと引き抜かれたチームで着実に実績を積み上げてきた。27歳と選手としても脂が乗り切った状態で迎える11月のカタールW杯で日本の救世主となる働きが期待される。“謙虚なストライカー”はドイツ、スペインという世界レベルのチームを相手にして自身の長所である裏への抜け出しと決定力で驚かすことができるのか。古橋亨梧の名前が世界に響き渡る日が来ることもそう遠くはないはずだ。


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