
「金メダルを持って、笑顔で」酒井遼太郎が語る、現メンバーで戦う最後の決戦への思い【全日本選手権 準決勝|インタビュー/立川】
【第30回全日本選手権|準決勝】 ボルクバレット北九州 4-8 立川アスレティックFC(3月20日/駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場)
3月21日、駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場でJFA 第30回全日本フットサル選手権大会の準決勝が行われ、ボルクバレット北九州と立川アスレティクFCが対戦。立川は8-4で勝利した。
昨年3月行われた前回大会に続き、立川は2年連続での決勝進出に挑んだ。結果としてスコア差がつく試合になったものの、第1ピリオドは北九州優位試合が続き、一時は2点差にリードを広げられ苦戦。終盤に4-4に追いついたのち、ゴールラッシュの皮切りとなる勝ち越し点を決めたのは、立川のムードメーカーを担う、酒井遼太郎だった。
「この大会に懸ける気持ちは、かなり強い」
今シーズン、チーム最多得点を決めた中村充をはじめ、すでに複数人の選手の退団が発表されるなか、現メンバーで過ごす時間を最長まで引き伸ばした酒井が、その思いを語った。
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迷ってはいけないし、いつも以上にガツンとしたプレーが必要
──拮抗した試合から、一気に大量得点で決勝進出を決めました。試合を振り返って今の気持ちは?
まずは勝って良かったですけど、自分自身としては全然納得がいくプレーではなかったです。
── 延長戦で、とても大事な勝ち越し点を決めましたが、それでも?
あの得点だけ言えば、タイミング良く合わせられたな、と。唯一自分を褒めるとすればそこだけですね。もっとその前の試合づくりの局面で活躍しなきゃいけなかったので、個人としては北九州に負けていたなと反省しています。
──たしかに、チームとしても第1ピリオドの間は北九州ペースの時間が長い印象でした。要因として考えられることは?
第1ピリオドについては、自分たちの守備のところがあまりうまくいってなかったですね。前から行くのか下がるのかというところで、みんなの認識も少しふわっとしていて、ストレスを抱えた状態で戦っていました。
そこから第2ピリオドについては修正ができて、守備についてはそこまで崩れていなかった。そのぶん攻撃面で私を含めてミスが多くなりました。明日の相手は攻守においてそういった細かいミスを見逃してくれる相手はではないので、そこは絶対に改善しなきゃいけないところです。
たとえば他のうちの選手のプレーで、浮き玉の対応を迷っている間に先に相手に触られたシーンがありましたけど、ああいうところで迷ってはいけないし、むしろいつも以上にガツンとクリアしないといけない。気持ちだけで勝てるわけではないけど、これまでこの全日本選手権を何度も優勝をしているチームは、勝つ空気を上げるためにもそういったシーンで大袈裟なくらいに思い切ったプレーをしている印象なので、そこは僕だけじゃなく、チーム全員で心掛けないといけない。それが「負けたら終わりのトーナメント」の戦い方だと思います。
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毎シーズンこの大会は感情が湧き上がる
──明日、どんなゲームにしたいというイメージはなにかありますか?
今日は北九州に最初やられてしまいましたけど、今シーズン守備で大崩れした試合はバルドラール浦安戦くらいで、名古屋オーシャンズとしながわシティ相手にはほぼないんですよね。しながわとのレギュラーシーズンの2戦目はやられてしまいましたけど、その試合は私は出ていなかったし、2チームと合計6回戦って、そのうち5回は成功していると考えれば、守備はそこまで心配することではないと思っています。
なのでやっぱり課題は、攻撃の部分ですね。攻めている途中で変な取られ方をしてカウンターというのを、一番気をつけなきゃいけません。
なので「まずは守備から」ということと、自分たちが5位のチームで相手は最後まで優勝争いをしていたチームということを忘れずに。少しでもおごりが出るとボロボロにやられるので、攻撃はよりシンプルにプレーすることが多くなるんじゃないかなと思います。
──例年主力が抜かれることも多く、今シーズンについてはベンチからチームを支えてきたような選手も、複数人チームを離れることが発表されました。明日は、今のメンバーで戦う最後の試合になります。
本当ですよね。選手権のインタビューで毎回話しているんですが、毎シーズンこの大会は感情が湧き上がるし、この大会に懸ける思いは、かなり強くもっているんですよ。
今シーズンで言えば、(中村)充とかは、このチームのためにたくさん得点を取って、勝利に貢献してきてくれました。明日あいつに金メダルを持って帰らせて、ちゃんと笑顔で送り出したいです。
──中村選手も、このチームに加入してからまだ一つもタイトルをもたらせていない。だからこそ、と話をしていました。
「怪我をしたくない」という心配もあるなかで、もう退団は決まっているのに、ありがたいですよね。アスレに来る選手って、懐が深い人情にあふれた人が多くって。テツさん(完山徹一)あたりが、自然と呼び寄せているのかな(笑)。
ここまでくるまでも辛い試合ばっかりしてたから、大差で勝つことは可能性としては低い。だから、明日も“辛勝”します!
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