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松井大輔が“いしかわ”訪問で感じたフットサル界が今できること。「少しずつ、少しずつ何かを変えたい」子どもたちとの交流を通して広げる復興支援の輪【インタビュー】

能登半島地震から1年3カ月、奥能登豪雨から半年──。相次ぐ災害に見舞われた石川県は、いまだ復興への道半ばにある。

Fリーグに、フットサルにできることは何か。一般社団法人日本フットサルトップリーグ理事長・松井大輔氏は、2024年9月と、2025年3月の二度にわたる訪問を通して、被災地の“リアル”をその身で感じている。

3月8日、輪島市で開催された復興支援イベント「がんばろう!能登・石川復興祭」に参加し、被災地の子どもたちを中心に、現地の人々と交流した。

笑顔あふれるその空間で、松井氏は何を感じたのか。フットサルを通じた支援の輪を、この先どのように広げていくのか。素直な思いに迫る。

取材=大西浩太郎
文=伊藤千梅

■活動の様子はこちら

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“近くのお兄ちゃん”として地域とともに

──今回のイベントに参加されていかがでしたか?

午前の部では、親御さんも交えて子どもたちとフットサルを楽しみました。お昼にはカレーを食べて、午後は着ぐるみを着るという新しい試みでしたが、僕としてもすごく楽しめました。

フットサル以外の取り組みでも子どもたちの楽しそうな笑顔が見られたのは良かったと思います。こういう活動がたくさんできることを願っていますし、今後も継続していきたいですね。

──普段フットサルクリニックなどを行うFリーグとしては珍しい内容のイベントでしたが、松井さんが理事長になられたことでの変化でしょうか?

Fリーグの試合をいろいろな人に見てほしいという思いがあります。そのため、フットサルのイベントだけでなく、老若男女問わず楽しめるような内容にしていきたいと思っています。

Fリーガーは、地域の人にとって遠いヒーローではなく、身近な“頼れるお兄ちゃん”のような存在になれたらいいなと思っています。そんなチームはたくさんあると思いますし、地域の人たちに、身近な頼れるお兄ちゃんがいっぱいいると思ってもらえたら。そういうイメージを持ちつつ、このような活動をたくさんして、Fリーグを盛り上げていければいいなと思います。

──今回の一般社団法人ASOBIのイベントでは、子どもだけでなく、ヴィンセドール白山の選手や松井さんも“ティラノ”の着ぐるみを着ていました。まさに「近くのお兄ちゃん」だと感じた子どもたちが多くいたと思います。

僕は着ぐるみを着るのは初めてでしたが、初めての気持ちを子どもたちと一緒に共有できたことが良かったと思います。親御さんもその様子を楽しそうに見ていましたし、みんなが和気あいあいとしてたのが、家族のようにも感じました。引き続き、運動をしながら子どもと遊べたり、いろいろな人が体験できるイベントというのを大事にしたいなと思います。

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少しずつ積み重ねる復興支援の歩み

──松井さんは昨年の11月末にもボランティアとして復興支援活動に参加しました。今日も実際に輪島の港のほうに足を運ばれましたが、再度被害状況を目にして感じたことはありますか?

昨年の11月に能登半島に来させていただいた時に「復興がまだ進んでいない」と感じましたし、今回もまた同じような印象を受けました。まだ瓦礫の処理ができていなかったり、道路が歪んでいたり、電柱が傾いているところも多いですね。

──現在、輪島の人工芝のサッカー場には仮設住宅が建っていて、その横にミニサッカーのできる場所があります。それをご覧になって、松井さんは「ボールと枠さえあればできることがサッカーの強み」とおっしゃっていました。

ボール1個で遊べることが、サッカーやフットサルの強みだと思います。今日も子どもがボールを蹴って笑顔になっていく姿を見て、昔を思い出しました。いろいろな遊具もありましたが、“みんなで一緒に”遊べるのがフットサルだと思いますし、良い光景を見られたなと思います。

──今後Fリーグとして能登半島地震・奥能登豪雨の復興にどう関わっていきたいですか?

僕がアンバサダーに就任してから、Fリーグとしてこれまでにもさまざまな地域、県でイベントや復興支援を実施してきました。フットサルを通して、いろんな人がつながることを僕は望んでいます。

能登半島地震・奥能登豪雨の復興について、今日のイベントもそうですし、小さなことでも子どもたちに何か響くことがあったらうれしいですし、その積み重ねが大切だと思います。すべてを元の姿に戻すことは難しいかもしれないですが、輪島の方々や能登半島の方々は、地元の風景が戻ってくることを願っています。

いきなり大きく変えることはできないかもしれないけれど、Fリーグとしても個人としても、いろんな人を巻き込みながら、プティ・タ・プティ=少しずつ、少しずつ何かを変えていきたいです。僕たちも頑張りますし、この現状を知ったみなさんにも手伝っていただけたらありがたいなと思います。

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■2024年11月 松井大輔理事長が石川県ボランティアに参加

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