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「史上最低レベルに転落」EURO王者イタリア代表の2大会連続W杯予選敗退に、国内メディアは「災害」「衰退」「壊滅的」

イタリアは2大会連続でW杯出場を逃すことに。(C) Getty Images
現地時間3月24日、カタール・ワールドカップ欧州予選のプレーオフ準決勝が行なわれ、イタリア代表はパレルモのスタディオ・レンツォ・バルベーラで北マケドニアと対戦して0-1で敗北。前回ロシア大会に続いてW杯出場を逃した。
【PHOTO】韓国女子代表のヴィーナス、イ・ミナの可憐な厳選フォトを一挙にお届け! 昨夏にEURO2020を制し、大陸王者としてW杯予選に臨んだ「アズーリ」は、スイスの後塵を拝してプレーオフ行きとなり、準決勝を制しても今後はポルトガルとトルコの勝者(ポルトガルが3-1で勝利)と対戦という“いばらの道”を進むことを強いられていたが、格下であるはずの北マケドニア相手に主導権握りながらも得点が奪えず、後半アディショナルタイム2分にアレクサンダル・トライコフスキの決勝ミドルを食らうという衝撃的かつ悲劇的な結末で、あまりに早く歩みを止めることとなった。

2大会連続の予選敗退はイタリアにとって初めてのことであり、大陸王者がW杯出場権を逃したのは、1976年のチェコスロバキア、92年のデンマーク、そして2004年のギリシャ以来である。2006年ドイツ大会優勝以降、W杯ではネガティブな話題しか提供できなかったアズーリが、欧州制覇によってようやく主役に躍り出るかと期待されていたが、暗黒のトンネルからは抜け出せていなかったようだ……。

昨夏はイタリアの英雄となったロベルト・マンチーニ監督は、失意を露にしながら「EURO優勝は私の人生で最も美しい経験だったが、今夜は最大の失望だ。何も言うことができない。これがサッカーだ。時には驚くべきことが起こり得る。今、未来のことを言うのは時期尚早だと思うが、このチームは明るい将来を持つ素晴らしい選手たちの集まりだと思う」とコメントしている。

まさに、1年も経たない間に天国から地獄に突き落とされたアズーリについて、スポーツ新聞『Gazzetta dello Sport』は「さらばW杯、さらば欧州の人々、さらば世界中の全てのもの。試合中の包囲網は役に立たず、勝ち方を忘れたイタリア。誰もが延長戦を待っていた後半47分、元パレルモのトライコフスキによる信じられない20メートル超からの一撃が(GKジャンルイジ・)ドンナルンマを征服し、イタリアを跪かせた」と綴った後、以下のように続けた。

「これは災害だ。冒険は終わり、イタリアは去り、マンチーニのゲームはもはや存在しない。この試合、アレッサンドロ・バストーニ、マルコ・ヴェッラッティ、アレッサンドロ・フロレンツィ、ジャコモ・ラスパドーリはまだ良かったが、その他はダメ。特に、チーロ・インモービレ、ロレンツォ・インシーニェ、ジャンルカ・マンチーニ、ニコロ・バレッラ、ジョルジーニョは本来の姿からは程遠かった。我々はW杯へ出場するのに相応しくなく、再び“黙示録”に戻る」

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マンチーニ監督の去就について、イタリア・サッカー連盟(FIGC)のガブリエレ・グラビーノ会長は、これまでの実績とその手腕を評価して「今後も我々と一緒に仕事を続けてくれることを望んでいる」と語っており、『Gazzetta dello Sport』も「再建する必要があるのはサッカー界のシステム」と主張し、監督交代で問題が解決するものではないと主張しているが、同時に続投が困難な場合は、2006年の栄光のチームの主将&監督であるファビオ・カンナバーロとマルチェロ・リッピの“二頭体制”の可能性を示唆している。
一方、日刊紙『CORRIERE DELLA SERA』は「イタリアは史上最低レベルに転落した」と題した記事で、この予選敗退を「この国のサッカー界に関わる全ての者にとっての災害」「1966年イングランド大会での北朝鮮に対する敗北、2010年南アフリカ大会と14年ブラジル大会での悲惨なグループリーグ敗退よりも悪い」と指摘。奇しくも、先日はクラブレベルでもユベントス、インテルがチャンピオンズ・リーグ早期敗退を喫しており、サッカー界全体が将来に向けての方向性を再考すべきと主張した。

さらに、「戦術ばかりが重視され、テクニックが軽視されている。報酬の高さが、選手のパフォーマンスや価値に見合わない。サッカー文化の衰退」と現在のサッカー界の問題を具体的に挙げ、「スタジアム、育成システムを再建し、若い選手たちを中心に、メンタリティや技術を高める必要がある」と訴えている。

一方、スポーツ紙『Corriere dello Sport』は海外の反応に注目し、元イングランド代表FWで現コメンテーターのガリー・リネカーがSNSに投稿した「欧州王者となり、今後はプレーオフ決勝にすら進めない。オールマイティであり、壊滅的な転落ぶりだ」との文章を紹介。同メディアは、この敗退が「イングランド人に、昨夏のEURO2020決勝でイタリアに栄冠を奪われた際の憎悪を再燃させた」として、「今回はローマに優勝トロフィーは届かない」「ジョルジーニョはGOATではない」などといった投稿がなされたことも伝えた。

もちろんSNSには、イングランドだけでなく、イタリアを含めた世界各国から様々な意見が寄せられているが、その中にはマンチーニ監督が“愛弟子”マリオ・バロテッリの招集を見送ったことを批判する声も少なくなく、「ジョアン・ペドロよりも、バロテッリを呼んでいれば、得点力不足の問題は解決したのに……」「マリオへの敬意を欠いたことで、幸運を遠ざけてしまった」「バロテッリの才能は健在だが、インモービレは以前の彼ではない」といった投稿がなされ、現地メディアからも多く紹介されている。

構成●THE DIGEST編集部

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