「カタールでの居場所を確保」各国主要メディアも日本の7大会連続W杯出場を詳報! 殊勲の三笘薫に独専門誌が贈った称号は?
3月24日、カタール・ワールドカップ(W杯)のアジア最終予選が行なわれ、日本代表はオーストラリア代表を2-0で下して、7大会連続7度目の本大会出場を決めた。
アウェーで勝ったことがない相手とはいえ、様々な点で有利な立場にあった日本は、序盤から多くのチャンスを創り出す(ピンチも少なくなかったが……)。なかなかゴールネットを揺らせずにいたものの、84分に交代で登場した三笘薫が89分に山根視来のクロスをゴール左隅に流し込んで先制、さらにアディショナルタイムの4分に三笘が鋭いドリブルでペナルティエリアに侵入し、強烈なシュートでGKマシュー・ライアンの牙城を崩してダメを押した。
黒星スタートを喫し、さらに3戦目も落として、一時は予選敗退の危機も現実味を帯びたが、4戦目の大一番オーストラリア戦を制してからは苦労しながらも全勝を飾り、ついに第一関門を突破した日本に対して、FIFA(国際サッカー連盟)は「サムライブルーが7大会連続でのW杯予選突破」と綴り、公式サイトの各大陸予選結果の記事のメイン写真にも日本の歓喜の画像を使用。AFC(アジア・サッカー連盟)は、「三笘が日本を、アウェーでのオーストラリア戦初勝利、1998年大会から7回連続出場に導いた」と伝えた。
ホームでストレートインの可能性を失う屈辱を味わったオーストラリアでは、日刊紙『THE AGE』が「非常に多くの希望を持って始まったカタールW杯への道は、惨めな形で終焉を迎えた」と題した記事で、「過去20年間、最高の夜を代表チームにもたらした『オーストラリア要塞』は、哀れなフィナーレを飾るのに相応しい場所となった」と報じ、「悲惨な雨の夜、オーストラリアは14年ぶりのホームでの敗北に苦しんだ」と続けた。
同メディアは、25分に山根のオウンゴールがファウルだとして取り消された場面にについて、グラハム・アーノルド監督の「おそらく五分五分だったが、ゴールになる可能性もあった」というコメントを紹介しながらも、「リプレーを見る限り、ファウルと思しきプレーは見当たらなかった。しかし、VARは沈黙したままだった」と指摘している。
また、日本の予選突破には欧州メディアも数多く反応している。英国公共放送『BBC』は「日本はコロナ感染で打撃を受けたオーストラリア相手に、ストレスのたまる引き分けに向かっているように見えたが、2度クロスバーを叩いた南野拓実に代わり、交代出場の三笘が2つのゴールを決め、余裕を持ってカタールでの居場所を確保した」と報じた。
三笘については、彼の主戦場であるベルギーのスポーツ専門誌『SPORT FOOT MAGAZINE』は「7大会連続のW杯出場を狙う日本にとって決定的な仕事を果たした」と綴り、また所有元クラブのブライトンが所在する英国イースト・サセックス州の地元紙『Sussex Express』も「ブライトンからのレンタル選手が、オーストラリアを面食らわせ、日本の(ストレートイン圏内の)2位以内でのフィニッシュを保証する勝利に導いた。それは彼の才能を、そしてブライトンが彼と契約した理由を示すものだ」と言及している。
その他の国では、スペインのスポーツ紙『MARCA』は「日本がオーストラリアを破り、サウジアラビアとともにW杯行きのチケットを確保」と綴るとともに、サウジが中国と1-1で引き分けたことで、日本がグループBの首位の座を奪取したことも紹介。フランスの日刊紙『Le Parisien』は「前回のW杯でベスト16に進出した日本が実質的に支配した一戦は、最後の数分間で動いた」と試合をレポートし、2得点の三笘については「彼のキャリアの中で最も重要なゴールだった」と記した。
ドイツのサッカー専門誌『Kicker』は「“パーフェクト・ジョーカー”が終盤に日本をW杯に導くゴール」と三笘に賛辞を贈り、日本が主導権を握り続けながらもなかなかゴールを奪えなかったことを「長い間、幸運ではなかった」と表現。そして「日本がいないW杯は1994年アメリカ大会が最後となっている」と、本大会連続出場が継続されたことを示した。
そして最後に、自国代表チームがプレーオフで北マケドニアに衝撃的な敗北を喫し、2大会連続となる予選敗退を喫したことで話題が持ち切りになっているイタリアでも、スポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は「日本はシドニーでのアウェーマッチを制し、余裕を持ってカタールでの本大会に進出」と報じている。
構成●THE DIGEST編集部
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