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「死ぬほど怖いよ」家族を祖国に置いたウクライナ人DFがロシアの侵攻に嘆き!「僕は戦地に行って守りたい」

苦しむ祖国への想いをにじませたクラベツ(左)。スペインでプレーする彼は危機感を募らせている。(C)Getty Images
ロシアのウクライナ侵攻は、サッカー界にも小さくない影響を及ぼしている。

現地時間2月24日、英紙『Daily Mail』など複数の海外メディアは、ロシアによるウクライナへの全面的な侵攻が始まったと一斉に報道。ウラジミール・プーチン大統領が特別軍事活動を承認し、民間人にも死傷者が出る事態となっている。

日々刻々と深刻化していく情勢は、世界で大きな波紋を広げている。そうしたなかで、欧州各国でプレーするウクライナ人選手たちの心労は想像に難くない。スペイン紙『Marca』のラジオ番組に出演したヴァシル・クラベツもそのひとりだ。

現在スペイン2部のスポルティング・ヒホンでプレーする24歳は、母国の世代別代表にも選出されてきたウクライナの実力派DFである。2017年に地元の古豪リビウからルーゴに移籍して以来、国外でプレーし続けてきた彼は、「かなり困惑している」と正直な胸の内を明かしている。

「いま僕らはどうしようもない困難にある。彼らは病院の一般市民をも殺している。すべて、あのプーチンのせいだ。僕は『ロシアのせいだ』とは言いたくない。プーチンのせいなんだ。ウクライナ人は平和に暮らしたいだけだ。誰のことも攻撃したくないし、穏やかに暮らしたいんだ」
さらに「僕には銃の撃ち方も動き方も、リロードの仕方も分からない。けど、できることなら、僕は戦地に行って、自分の国の人たちを、自分たち土地を、守りに行きたい」と語気を強めたクラベツは、祖国に残した家族への悲痛な想いも語った。

「家族はウクライナに住んでいるから全く眠れない。母から電話をもらったけど、『銃声を聞いた』と話していたし、妻は1日に10回は泣いている。今のところ、家族は大丈夫だけど、死ぬほど怖いよ。練習をしていても、国や家族のことを考えてしまう。

僕は電話で励まそうとしている。家族は『ありがとう』と感謝してくれるけれど、自分に何もできない無力さを痛感する。ほぼ全ての空港が封鎖されているけど、もしも、ウクライナが、国を守るための人間を必要としているなら、僕はクラブと話をつけてでも、行くよ」

「ウクライナを助けたい」——。そう訴える24歳の想いが届くことを願いたい。

構成●THE DIGEST編集部

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