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「輝くための“ショーケース”が必要」久保建英の来季去就にマドリーが新たなアプローチか。「2年間、国外に出るのも仕方がない」

久保の去就は不透明。マドリー復帰には暗雲が立ち込めている。(C)Getty Images
現地時間1月22日に行なわれたラ・リーガ第22節で、マジョルカはビジャレアルと敵地で対戦。久保建英にとっては古巣であり、ウナイ・エメリ監督の起用法に満足できずにシーズン途中にレンタル契約を解除したという因縁のある相手との対戦でゴールや勝利を奪って、降格圏が迫る現所属チームを救いたいところだったが、試合は0-3の完敗、自身は69分にイ・ガンインとの交代を命じられた。

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彼にとっても、チームにとっても厳しい結果となったが、久保の所有元クラブであるレアル・マドリーの専門メディア『MANAGING MADRID』は、エスタディオ・デ・ラ・セラミカでの日本人選手を「その魔法を垣間見せてチームを復活させかけた」とポジティブに評した。

同メディアは、「古巣や元のボスにインパクトを与えたいと思っていたに違いない日本のMFは、残念ながらチームとともにビジャレアルに圧倒されたが、試合の流れを変える可能性のある魔法の瞬間を創った」として、「クボの最高の瞬間」を紹介している。
それは20分に複数の相手選手に取り囲まれてもボールを失わず、パブロ・マフェオに好パスを通した後、リターンを受けて反対サイドのアマト・エヌディアイエに好クロスを入れた場面であり、「アマトに1インチ単位の完璧なクロスを供給。これは彼が才能を有している証拠であり、それは天性のものである」と綴った。

一方で、失点時における守備の甘さや拙さを指摘し、「マドリーのレベルに到達するには、戦術理解度やフィジカル面を改善する必要がある」とも同メディアは訴えたが、別のマドリー専門メディア『Defensa Central』はこの20歳の日本人選手に対して、より厳しい見解を示している。

武者修行中の久保の動向に常に注目し、多くの場合でその才能を絶賛し、彼の将来に対して明るい展望を示してきた同メディアだが、今回は「マドリーのチーム強化のための新戦力候補として多くの名前が挙がっている。キリアン・エムバペ、アーリング・ハーランド、エンドリック・フェリペ……しかし、そこにクボの名前は出てこない。日本人選手はマジョルカに素晴らしく適応したが、それが降格を避けようと苦労しているクラブであること、そしてそこでも彼は、誰もが認めるスターではない」と厳しく綴る。
「マドリーはことあるごとに、クボへの信頼を示してきた。彼はまだ20歳であり、技術のクオリティーは疑問の余地がない。将来への希望も膨らむばかりだが、一方で彼は、ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ、エドゥアルド・カマビンガに比べると、良い例とは言えない」

ルカ・モドリッチやトニ・クロースといったベテラン選手を今度もマドリーが頼り続けると見られる中で、久保が2022-23シーズンの「エル・ブランコ」に加わるのは厳しいと見る同メディアは、情報筋の話として、マドリーがより良いレンタル先を久保に提供するつもりでいると報道。「クボが才能を発揮するには、マジョルカはあまりに小さすぎるクラブであり、彼が輝くには、それを可能する“ショーケース”が必要だと主張する。
良い例としてミランでプレーするブラヒム・ディアスを取り上げ、前マドリー指揮官であるジネディーヌ・ジダンの提案でセリエAに参戦したディアスはミラノでスターとなり、ミランはマドリーに買い戻しオプションを行使しないよう要請、彼は来季もチャンピオンズ・リーグに出場して良い経験を積むことが可能となる。彼の足跡を久保が辿ることを同メディアは期待し、「そのためには、たとえ2シーズン国外に出ることになっても仕方がない」という。

「あらゆる面で革命的となる」2022-23シーズンのマドリーに久保が加われるかについて、「マドリーでさえ答えることができない」として、現在の久保の状況を表現した同メディア。今季、ここから大飛躍を遂げることへの期待と同じく、来季以降の彼のキャリアに対する興味は大きく一方である。

構成●THE DIGEST編集部

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