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レバンテ戦で3戦ぶり先発出場の久保建英、現地メディアは「多くを生み出した」と評価!無効の「素晴らしいゴール」にも言及

久保はトップ下として先発出場したが、勝利には貢献できなかった。(C)Getty Images
 現地時間1月7日、ラ・リーガ第20節が行なわれ、マジョルカは0-2でレバンテに敗れ、3連敗を喫した。

 ここまで未勝利のチームの本拠地に乗り込んだマジョルカは、前半は互角の試合を展開したが、後半開始2分にロベルト・ソルダードの抜け出しを許して失点。68分にPKを得るもブライアン・オリバンのシュートは相手GKに読まれて失敗し、82分にはフェル・ニーニョが巧みにネットを揺らしたが、その直前にサルバ・セビージャがボールをカットした際にハンドがあったとしてVARで取り消され、アディショナルタイム、ホセ・ルイス・モラレスにダメを押され、初勝利をホームチームにプレゼントすることとなった。

 審判の判定をめぐって物議を醸すことにもなったこの一戦、久保建英はトップ下として先発出場。直近の公式戦2試合を欠場(クラブからは公開されていないものの、地元メディアはコロナ感染と断定的に報道)した彼は、ルイス・ガルシア・プラサ監督によれば「今週はほとんど練習していなかった」とのことであり、時間の経過とともに幾度か光るプレーを見せたものの、プレーに関与できない時間は少なくなく、動きにもやや重さも感じられた。

 最下位レバンテに初勝利をプレゼントしたことで、マジョルカ全体の評価は低くなる中で、マドリードのスポーツ紙『AS』は3点満点中の「1」を20歳の日本人選手に与えたが、「パブロ・マフェオやハウメ・コスタとともにサイドからボールを入れるも味方には合わずにいたが、後にチームの攻撃を加速させた」とポジティブな面も挙げている。

 同じマドリードのスポーツ紙『MARCA』は「クボはハビエル・ジャブレスとともにサイドで相手選手を翻弄し、ドリブルで仕掛けたり、インに切れ込んだりしながら、相手の守備の弱い部分や決定的なパスを通すコースを探し続けた」「2人は攻撃の中心として、当初のプランを遂行しようと努めた」と、その働きに言及した。
  また、88分にショートコーナーから久保がゴール右隅にシュートを突き刺すもオフサイドと判定された場面については、「クボが素晴らしいゴールを決めたが、これは直前にオフサイドの可能性があったとして無効とされた。しかし、ビデオでの検証はなされなかった」と綴り、この試合の“主人公”のひとりとなってしまったフィゲロア・バスケス主審の判定に疑問を呈している。

 別のメディアでは、総合メディア『noticias de Navarra』は前半について「クボが朱色クラブ(マジョルカ)の攻撃のハンドルを握った」と報じ、マジョルカの地元紙『Ultima Hora』は「クボは個性的な動きを見せた」とボールを持った際の効果的なプレーを取り上げているが、これまでの試合に比べて彼への言及は少なかった。

 同じくバレアレス諸島のメディアでは『ok baleares』が、全選手への寸評を掲載した記事の中で、久保については「彼は運に恵まれなかった。何もないところから、自身のプレーで多くのことを生み出した。この日本人選手には満足すべきだろうか」とポジティブに綴っている。

 L・ガルシア監督は多くの負傷者やコロナ感染者が出ているチームの窮状を会見でも訴えており、この試合では21歳のGKレオ・ロマン、19歳のFWジャブレスという2人の選手がトップチームでのデビューを飾ることとなった。降格圏から勝点4差という厳しい状況下、このレバンテ戦でも攻撃の中心としての気概や効果的なプレーを垣間見せた久保には今後、より多くのことが求められそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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