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「その喪失は大きな痛手」冨安健洋のコロナ陽性の影響を現地メディアが指摘!ホワイトによる代役には「新たなオプション」と好反応

冨安の離脱はアーセナルにとって大きな痛手だ。(C)Getty Images
イングランドのアーセナルは現地12月26日、同クラブ所属の冨安健洋、セドリク・ソアレス、エインズリー・メイトランド=ナイルズの3選手が、新型コロナウイルスの陽性反応を示したことを発表した。

同日はプレミアリーグ第19節のノリッジ戦が行なわれたが、冨安は前節リーズ戦の途中で右足を痛めて途中交代し、以降は長く練習に参加していなかったことから、加入以来続いていた連続先発出場が途絶えるものと、現地メディアによって予想されていた。そこに、コロナ感染の報は、まさに青天の霹靂だった。

現地メディアでも、日刊紙『METRO』は「夏の移籍市場で加入して以降、印象的なパフォーマンスを続け、ミケル・アルテタ監督のファーストチョイスとしての地位を確立したトミヤスが、ノリッジと戦う権利を逃した」、『THE SUN』は「トミヤス、セドリク、メイトランド=ナイルズの陽性反応によってアーセナルは大打撃を受けた。素晴らしい夏の補強であり、加入後はリーグ戦15試合全てで先発出場したトミヤスの喪失は、チームにとって大きな痛手である」と、日本人DFの離脱による影響の大きさを強調している。
英国のサッカー専門メディア『football.london』も「トミヤスの不在はアーセナルの忠実なサポーターの間に不安を引き起こした」と綴ったが、加えて「トミがいない(涙)」「トミが無事であり、深刻な状況でないことを祈っている」「彼の不在が寂しい」といったSNSに投稿されたファンの声を紹介。その中には、「ベン・ホワイトがトミをカバーするなんて、感動する」というものもあった。

アーセナルは前述の3人に加え、カラム・チェンバースもコロナの陽性反応を示したことで、ノリッジ戦に向けて右SBが“全滅”となってしまい、この窮地を乗り切るためにアルテタ監督が採った策が、左SB(ヌーノ・タバレス)の右起用ではなく、CBのレギュラーでもあるベン・ホワイトのコンバートだった。これには、SNS上でも「ホワイトが右SB?」と驚きを隠さないファンも多かったが、前所属のブライントンで3バックの右側を担い、右SBでもプレー経験もある24歳のイングランド代表が抜擢された。
結果、5-0の大勝を収めた試合において、83回のボールタッチ(チーム最多)、ドリブル1回、空中戦4回、タックル3回、インターセプト2回、クリア1回というスタッツを記録した彼は「高い守備力を誇り、攻撃でもうまくサポート」(総合メディア『HITC』より)して冨安の代役をしっかり務め、ファンからは「驚きだ。ホワイトはSBとしても素晴らしかった」「彼はSBとしての優秀なオプションだ」といった声が上がった。

アーセナルの専門メディア『PAIN IN THE ARSENAL』は、「トミヤスのコロナ感染のニュースは、彼のチーム内での重要性を知るサポーターには恐怖を与えたが、ノリッジ戦では彼の役割をホワイトが代わりに担うことを命じられ、見事なフィットぶりを見せた。これは問題を抱えるアーセナルにとっては、システムやスタイルを変える必要がなかったという点で、非常に大きなことである」と指摘している。
『HITC』も「ホワイトが右SBとしてうまくプレーしたことで、今後もアルテタ監督に良い選択肢を提供するだろう」と予想。一方、『PAIN IN THE ARSENAL』は冨安についても「CBとしての役割を果たすことができる」と綴っており、この2人は互いに、高レベルでカバーし合える良い状態にあるということだ。

冨安については、不在時の有能なバックアッパーの獲得が噂されているが、今回、図らずもその欠場によって新たな選択肢を“発掘”する結果となった。もっとも、一番に望まれるのは彼自身が完全なコンディションの下で右SBに君臨することであり、コロナ感染が深刻なものとならず、早く戦線に復帰できることを祈りたい。

構成●THE DIGEST編集部

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