ドリブルデザイナー・岡部将和が、日本での安定を捨てたわけ。

早く「動けない岡部」になりたいんです(笑)

──まるで、既存の価値観を破壊する作品を世に送り出しているバンクシーのようですね。競技者でありながら、表彰台の一番上に登ることが最大の目標ではないというのは、とてもユニークな道だと思います。

岡部 ナンバーワンになることは、もちろんすごいことです。ですが、僕にとって結果はおまけであり、過程にこそ価値があると思っています。

僕はバロンドールを取る選手のサポートをしたいと考えていますが、そこに向かう過程で、99.9%以上の満足を得られています。Fリーガーやサッカー選手にも、このことを伝えたいんです。

本当は、プロの舞台でプレーできていること自体がありがたいことのはず。しかし、本人たちはそれをすっかり忘れています。僕も、現役時代には気づけませんでした。

プレーできることの感謝はもちろん、相手選手へのリスペクト、チャレンジ精神、スポンサーやサポーターへの感謝。そこにこそ、人生における本当に大切な価値があるんだと。ここを忘れずに意識して仕事をしていれば、誰かが助けてくれるんだと。それを伝えたいです。

大半の人は、すでに持っている幸せに気づいていません。それに気づくために、挑戦が必要だというのが僕の考えです。そして、挑戦がしやすくなるには、もっともっと失敗が賞賛される世の中になっていく必要があると思います。

──岡部さんは挑戦する大切さを非常に重視していますが、一方でドリブルの技術を教えてほしいという声も、たくさんあると思います。

岡部 そうですね。人々が求める岡部将和の得意分野は、ドリブルのパフォーマンスでした。YouTubeチャンネルでも、最初は松商学園との1対1対決など、エンタメ系の動画の方がバズっていました。

しかし、僕自身はドリブルの技術ではなく、それを言語化できる力が強みだと考えていたんです。なので、多少再生数が落ちようとも対決動画より解説や指導動画に力を入れました。今では、僕がひとりで解説している動画の方が、再生数が伸びているほどです。

今後は、指導からさらに生き方や考え方を伝えるような動画を、配信していきたいと考えています。

──ニーズに合わせるのではなく、自分のやりたいことがニーズになるよう行動してきたのですね。

岡部 そういう意味では、僕は早く「動けない岡部になりたい」と思っているくらいです(笑)。ドリブルデザイナーの僕の武器は、自分の足技で魅せることではありません。むしろ、動けなくなってからの方ができることが多いとさえ考えています。

例えば、今後僕がメッシと仕事をするようになったら、僕が彼に技術を伝授することが求められるわけではありません。彼の調子がいい時・悪い時のパフォーマンスを把握して、調子が悪い時にパフォーマンスを微調整できるサポートをすることが、僕に求められます。

ドリブルデザイナーの仕事を辞めるときには、よりマインドに比重を置いた仕事に変わっていくと思います。その頃に「俺がサポートするから、岡部は生きていてくれさえすればいい」という状態になっていたら最高ですね(笑)。

■プロフィール
岡部将和(おかべ・まさかず)

Fリーグ出身のドリブル専門指導者。 誰でも抜けるドリブル理論を持ちYoutubeをはじめSNS上で配信する。フォロワーは197万 ドリブル動画閲覧数は約2億再生を超える。 国内はもちろん世界各国からアクセスされ、現在は全世界でドリブルクリニック開催している。

サッカー日本代表選手や世界のスター選手に個別で独自のドリブル理論を指導。ロナウジーニョ、ネイマール、ヴィニシウス、本田圭佑、ジーコ、デルピエロ、ピルロなど 名だたる選手達とコラボ・対談を果たしている。。

●Twitterアカウント:Dribble Designer OKABE
●YouTubeチャンネル:Dribble Designer OKABE
日本サッカーオンラインアカデミー

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