スペイン戦で日本を勝利に導く3つのポイント|元日本代表・渡邉知晃レポート
③失点直後の連続得点|相手に傾きそうな流れを引き戻した
最後に、失点直後の連続ゴールだ。
失点直後は通常、流れが相手に傾いてしまう可能性が高い。当然、連続失点は避けなければならないし、一刻も早く流れを引き戻す必要がある。ゴール前の星龍太の足に当たったオウンゴールで4-3と1点差に詰め寄られ、相手に流れが向きかけた直後に、星龍太と西谷良介の連続ゴールによって再びスコアを引き離せたことは、この試合を勝利できた大きなポイントだった。
連続失点は避けなければならないことの裏返しとして、連続ゴールできたこと、さらに、6-3と3点差にリードを広げられたことで、日本は流れを取り戻し、ピッチの全員が余裕をもってプレーできる状況をつくり出せたのだ。
ゴールの内容も、相手のミスを見逃さずに確実に得点に結びつけられたこともポジティブな要素だったと言える。
さて、次はいよいよスペインだ。冒頭でも伝えたように、アンゴラ戦とは全く異なる試合になるだろう。直前のキャンプ中にスペインと国際親善試合で対戦できたが、W杯の真剣勝負では、そのときと同じようにはいかないはずだ。
そんなときに、今回のアンゴラ戦で勝利できた3つの要因が、戦いのヒントになる。言うまでもなく、アルトゥールのセットプレーと、それを警戒してくる相手の裏を突くこと。流れが悪いときでもゴレイロが集中を切らさないで戦い続け、虎視眈々とゴールチャンスを狙うこと。もし失点したとしても連続失点を避けること、そしてゴールを決めたらすぐさま次の得点を狙うこと──。
余計なことは考えず、日本にはぜひ、スペインから勝ち点3を奪うことに集中してほしい。
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