• HOME
  • 記事
  • サッカー
  • 【2023年夏海外日本人移籍プレイバック・後編】リバプール電撃加入の“デュエル王”から日本人コンビに期待の新鋭ウインガーまで

【2023年夏海外日本人移籍プレイバック・後編】リバプール電撃加入の“デュエル王”から日本人コンビに期待の新鋭ウインガーまで

中村敬斗(LASKリンツ→スタッド・ランス)

2022-23シーズンの欧州サッカー界において、ブレイクを果たした日本人選手の筆頭格と呼べるのが中村敬斗。ガンバ大阪からオランダのトゥウェンテに加入して以来、ベルギー、オーストリアと国を変えながら継続的な結果は残せずにいたが、昨季はLASKリンツで31試合に出場し14ゴール7アシストと大爆発。その切れ味鋭いドリブルは森保一監督にも評価され、A代表に選出されるなど海外で自分の殻を破ったシーズンとなった。

中村は今夏のステップアップが噂されており、ドイツのフランクフルトなどが候補に浮上していたが、リーグ・アンのスタッド・ランスに完全移籍で加入した。昨季から在籍し、チームの主力に君臨する伊東純也との日本代表ウインガーコンビには期待がかけられており、開幕から右に伊東、左に中村と両翼を日本人が担っている。初のフランス挑戦となる中村はさらなる選手としてのスケールアップを目指し、オーストリア時代と同様にゴールやアシストといった目に見える結果で存在感を示したい。

町野修斗(湘南ベルマーレ→ホルシュタイン・キール)

出場こそなかったものの、昨年のカタール・ワールドカップに怪我の中山雄太に代わり招集され、Jリーグでは日本人最多の13ゴールと飛躍のシーズンを過ごした町野修斗。古橋亨梧や上田綺世といった日本代表でポジションを争うストライカーが欧州の地で結果を残したなか、23歳の町野も海外への挑戦を決断し、ドイツ2部のホルシュタイン・キールに完全移籍で加入した。

初の海外挑戦となった町野だが、開幕から出場機会を掴むと、ここまで全4試合に出場し2ゴールと絶好のスタートを切る。またチームも3勝1敗で3位につけるなど、1部昇格に向けて悪くない出だしを見せており、町野はまずはコンスタントに結果を残し最低でも2桁ゴールを目指したい。チームの1部昇格や自身が個人昇格を果たしての1部へのステップアップは今後可能性としては考えられ、日本では有数のストライカーに成長を果たした町野が1シーズンでどのような成績を残すのかは見ものである。

鎌田大地や上田綺世のように欧州チャンピオンズ・リーグへの挑戦を求めた選手や、遠藤のようなビッグクラブからの引き抜き、また、Jリーグでの実績を引っ提げて海を渡った町野のように、それぞれの選手が現状のキャリアからのさらなる飛躍を求めて動くケースが見られてきた。新天地を求めた選手たちがそれぞれのキャリアをどのように進め選手としての価値を高めていけるかは見どころとなる。

前編はこちら

関連記事