
写真:北口榛花(JAL)/提供:CTK Photobank/アフロ
9月13日に開幕する「東京2025世界陸上」(9月21日までの9日間)に向け日本代表選手たちが動き出している。
全49種目となる今大会では多くの日本人選手が出場予定となっているが、その中にはメダル獲得や今後のさらなる成長が期待できる選手も多い。
ベテラン桐生祥秀は絶好調で世界陸上に挑む
12月で30歳を迎える短距離選手は、全盛期を過ぎ成績は下降線を辿るのが自然な流れとなるが、桐生祥秀にはこの流れは当てはまらないようだ。
8年前に10秒の壁を破り9秒98の記録を打ち立てた桐生だが、今年8月に行われた「第7回富士北麓ワールドトライアル2025」で30歳前にして再び9秒台(9秒99)のタイムを叩き出したのだ。
そんな桐生は男子100メートルでの走りにも注目だが、男子400メートルリレーでは主将に選出されており、こちらの種目ではメダルの期待が懸かる。
「バトンさえうまくいけば過去最高のメンバー」と桐生が言う通り、6年ぶりのメダル獲得も視野に入る。
北口榛花は世界陸上連覇を目指すも故障明けが不安要素に
パリオリンピック女子やり投げの金メダリストである北口榛花は、世界陸上連覇が懸かる。
ただし6月12日に行われたダイヤモンドリーグで右ひじを故障しており、すでに復帰はしているものの故障明けということでコンディションは万全とはいえない。
大会までにどれだけコンディションを高められるかが金メダル獲得のポイントとなるだろう。
日本女子最年少の久保凛はファイナル進出を目指す
今回の世界陸上は日本で行われるため注目度が非常に高いが、日本代表選手の中に大きな期待を寄せられている若手選手が存在する。
それが女子800メートルの久保凛だ。
現役高校生となる久保は17歳と女子代表の中で最年少だが、初めての出場となる世界陸上でファイナル進出が期待できるほどの実力を持っている。
1分59秒52という日本記録で日本選手権を制しており、世界陸上では自己新記録とファイナル進出を目標としている。
7月下旬に行われた全国高校総体後に左ふくらはぎの軽い肉離れが発覚しておりコンディション的にはベストではないが、世界陸上までの残りの日数でどれだけベストに近いコンディションに持っていけるかが目標達成のカギとなるだろう。
もしも今大会でパリオリンピック金メダリストのキーリー・ホジキンソンと真剣勝負する経験ができれば、さらに成長できるはずだ。
その他にも競歩の川野将虎や山西利和、男子110メートルハードルの村竹ラシッド、泉谷駿介、男子100メートル&男子4×100メートルリレーのサニブラウンなど、メダルが期待できる選手は多い。
日本代表選手たちの活躍を期待しよう。
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