THINK SPORTS『全国大会』

小学生の柔道の全国大会が廃止になるというニュースが、反響を呼んでいる。「行き過ぎた勝利至上主義」が散見されるとのことだ。

子どもたちそっちのけで、親やコーチが勝つことに執着する言動をする。子どもたちも無理をして心身ともに疲弊してしまう。そんな「勝ちたい」が前面に出てしまう全国大会の存在はないほうがいい。識者からいろんな意見が出されている。

全国大会はもちろん柔道に限ったことではない。日本ではあらゆる小学生スポーツに全国大会があるわけで、柔道と同じような問題は、どの競技にも少なからず起こっている。

この手の大会は、負けたら終わりのトーナメント戦が主流であることも、行き過ぎた勝利至上主義が表れてしまう要因になっている。

小学生の時に大切なのは、出会ったスポーツが自分のなかで日常になり、夢中になって楽しむようになること、で間違いない。そのためには練習に練習を重ね、一瞬で終わる大会にかけるという環境ではなく、毎週試合があるようなリーグ戦の文化を作ることだろう。

日本の少子化はますます進むなか、各競技団体としてはひとりでも多くの子どもたちに、自分たちの競技を楽しんでもらいたいと考えている。そのためにはその環境を整備し、子どもたちを大切に扱うことが必要だ。

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