東京Vユース出身のeスポーツ選手らんこむ。「ゲーマー=暗いというイメージを変えたい」
ヴェルディのエンブレムに恥じないようにしなければいけない
──なんでも、東京ヴェルディeスポーツチームにはメンタルトレーナーもいるそうですね。
らんこむ そうです。僕が初めて会ったヴェルディのスタッフは、メンタルトレーナーもやられている方でしたね。メンタルについてすごく詳しいので、そういうサポートをしてくれています。
──具体的なにどのようなサポートを?
らんこむ 例えば「こういう場面はこうした方がいいんじゃない?」とアドバイスをしてくれます。あと、チーム内で衝突することも結構あるんです。例えばメンバーを決める時に「ここは俺と組んだ方がいい!」とか。そういうギスギスした時に「こうした方がいいよ」と意見をもらっています。
──国内の大会だけではなく、タイリーグにも参戦しているそうですが、そちらの成績はいかがですか?
らんこむ 環境の違いや多少のラグもあるので、なかなか上位には入り込めていない状況です。相手との戦いというよりも、オンラインでの戦いにみんな苦しんでいる部分はありますね。
細かいことを言うと、アジアサーバーもこちらからすると若干不利です。相手の方が動きが早くなるので。それでも、どうにかして勝たなければいけないので、なんとか結果を残したいです。
──タイ人の選手はレベルが高いのでしょうか。
らんこむ 聞いた話では、1日何十時間もウイニングイレブンをやっているそうです。ウイイレ熱がすごいですね。
──国によってスタイルの違いはありますか?
らんこむ タイ人に関しては、前へ、前へと速いパスを放り込んでくる大雑把なタイプが多いですね。それに比べて日本人の僕らは、丁寧に丁寧に繋ぐスタイル。そういう違いがあると思います。
──らんこむさんにとって、東京ヴェルディのエンブレムを背負うことに特別な思いはありますか?
らんこむ 数年ぶりにまたユニホームを着ることになって、懐かしい気持ちがあります。ただ、室内でユニホームを着るという新鮮な気持ちもあるので、「新たな場だな」とも感じています。このエンブレムを背負っているので、それに恥じないようにしなければいけないですし、負けてはいけないと日々思っています。
──らんこむさんの日本での実力は、今どれくらいなんでしょうか。
らんこむ 最近は大会があまりないのですが、一番最近の大きな大会で言えば、JeSU(一般社団法人日本eスポーツ連合)さんが主催したeスポーツグランプリという大会で準優勝しました。今はウイニングイレブンも1対1ではなくて、2on2の大会が流行っています。僕が出たのも2on2の大会で、そこで準優勝しました。
──2on2となると、チームメイトとの連係が重要になってきますよね。
らんこむ そうですね。ただ、息が合えば、1人でやっているような感覚に陥ります。「ここはこっちだろうな」というのが、お互い分かってくるようになるんですよ。
eスポーツプレイヤーという道があることを子どもたちに見せたい
──昔は「YouTuber」なんて言葉もありませんでしたが、今では子どもたちのあこがれの職業になっています。それと同じように「eスポーツプレイヤー」を目指している子どもも、今ではたくさんいると思います。そんな夢を持つ子どもに対し、保護者はどのように向き合うべきだと思いますか。
らんこむ eスポーツというか、ゲーマーって暗いイメージがあるじゃないですか。それを覆すためにもフットサルの活動も含め、eスポーツの明るい部分を見せられるように、活動していけたらなと考えています。僕も子どもを持つ親の身であるのでわかりますが、お子さんがゲームをすることを良くないと思っている親御さんは多いと思います。ただ、もちろん勉強は大事ですけど、そういう道があるということも、頭の片隅に入れていただきたい。
そしてお子さんからそういう話があったときには、その夢を頑なに閉ざさないでいただけたらなと思います。
今は小さいゲームのタイトルでも食べていけるような時代に、少しずつなってきていると思いますし、これからさらに可能性は広がっていくはずです。個人的にはeスポーツプレイヤーの数がもっと増えてくれたら嬉しいですし、一緒にやれたらなと思っています。
──趣味として夢中でやっていたものが、仕事になる。それって素晴らしいことですよね。
らんこむ 僕の場合はウイニングイレブンをガチでやっていますが、APEX LegendsというFPSのゲームを趣味としてやっています。
それで、手越祐也くんがそのゲームのメンバーを募集していたので応募したらそれに通って、共演させていただいたこともありました。趣味でやっていたことが、人との繋がりを生み出す。そういうことがあるということも、伝えたいですね。
■プロフィール
らんこむ
小学3年生の時に東京ヴェルディのスクールに入り、中学、高校はジュニアユース、ユースと9年間プレー。ヴェルディ出身らしいテクニシャンタイプの選手として活躍する。大学生になってからもともと自信があったゲームの腕前を磨く。東京ヴェルディのeスポーツチームの発足とともに加入。ヴェルディのエンブレムを背負って各種大会に出場するなど、プロゲーマーとして活動している。
Twitter:https://twitter.com/rancom_san
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCro-SUphip-e0Z94t-KXE9Q
■東京ヴェルディクラブの挑戦
- 「ビーチサッカーが僕の全て」日本を心から愛する茂怜羅オズが東京ヴェルディと共に目指すもの
- プラス思考になれるトライアスロン。“ヴェルディの蔵本葵”として走り続けるわけ。
- 東京Vユース出身のeスポーツ選手らんこむ。「ゲーマー=暗いというイメージを変えたい」
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