THINK SPORTS『スピード』
多くのスポーツにおいて、「スピード」はそれぞれのスポーツの魅力を知らしめる最大の要素になっている。
速いことがすごく、速いことが偉い。プレーする人も見る人も、スピードに敬意と憧れを持つ。
「彼は150km台のストレートを投げる」
「50m5秒台のスピードを持つ快速FW」
「5000m13分台の記録を持つ長距離ランナー」
速さは、選手の能力を示す尺度でもある。
ただ、速いからといって結果が出るとは限らないのが、スポーツの不思議なところだ。
150㎞のストレートを投げる投手も打ち込まれて敗戦することがあるし、サッカーの世界では「どんな速い選手でも、ボールより速く走れる選手はいない」とよく言われる。パスを使えということだ。
また触れておくべきなのは、陸上の4×100mリレーだろう。他国に100mのタイムで上回る選手たちが多いにも関わらず、日本はバトンパスのスピードを上げる工夫で、これまでオリンピックで2度もメダル獲得に成功している。
考えるスピードだったり、工夫するスピードだったり。見た目の速さに対抗する「スピード」があるのも、スポーツの面白いところだ。
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