猶本光が目指す、さらなる高み。地元を飛び出し、名門・浦和へ
【猶本光(サッカー)】
福岡J・アンクラスから2012年に浦和に加入した猶本光は2014年にはチーム5年ぶりのなでしこリーグ優勝に貢献し、ベストイレブンにも選出。同年に代表デビューも果たし、今後日本の女子サッカーの中心選手になることが期待されている選手の1人だ。
負けず嫌いという性格から続けてきたサッカー
——まずは現在所属されている浦和レッズレディースの特徴を教えてください。
浦和レッズはレディースだけではなく、男子トップチームやユース、ジュニアユースもある大きなクラブです。その中で例えばレッズランドでの地域貢献なども含め、また新しい活動をさせて頂く機会があるということを福岡から来て感じました。
レッズは環境がすごく良くて、初めて来た時は本当にびっくりしました。その分頑張らないといけませんね。
——浦和レッズは特に男子トップチームの熱い応援が印象的ですが、女子の応援はいかがですか。
男子も熱いですが、女子も多くのサポーターの方がアウェイでも来てくれるので、ありがたいと感じています。ただレディースの場合、負けた時も皆さん、「自分達が応援するから、次頑張れ」と温かい叱咤激励の声をかけてくださいます。
——福岡から埼玉という土地に来て、何か感じていることはありますか。
私はそれまで福岡から出たことがなかったですし、関東に来るというのも正直抵抗はありました。今は移動手段として自転車と電車しか使っていないので、すごく便利ですね。反面、車がないことであまりいろいろなところに行けないというのもあります。
——猶本選手はお兄さんの影響でサッカーを始め、小学校からクラブに入り今までずっとサッカーをされています。今まで続けてこられたのは、本当にサッカーが好きだからでしょうか。
実は、やり始めた頃は全然楽しいと思わなかったんですよ(笑)ただ、親にやっていくと面白くなるからと諭されて続けていました。続けてこられたのは、私が相当な負けず嫌いだからという部分もあるかもしれません。小学校時代は男の子に混ざってやっていましたが、絶対に負けたくなかったです。そんなモチベーションでサッカーを続けているうちに、小学校の高学年くらいには、もう女子の日本代表を目指していましたね。
——現在は大学に進学しながらプレーを続けられています。
大学に行くと決めたのは、引退後も含めた自分の将来をしっかりと考えた上です。筑波大学を選んだのは、国立大学ということと、設備面が非常に魅力的だと考えたからです。熊谷紗希さんが筑波出身であることにも、影響されています。
——プレーの面に関してご自身で特に意識してやっている部分を教えてください。
ボールを奪ってすぐの場面というのは相手の守備が整っていない、絶好の攻撃機会なので、なるべく早くゴールに近い選手に預けて自分も上がっていったり、ドリブルで持ち運んでいったりすることで、よりチャンスを広げたいと考えて取り組んでいます。
——憧れの選手にメッシ選手やシャビ選手を挙げていますが、どのようなところが好きですか。
うまく相手の逆を突いたプレーをするところが特に好きですね。人が考えないようなプレーや、意外性のあるプレーが好きです。
——ご自身の中で自信のあるプレーを教えてください。
まだ胸を張って言えるものはないので、これから作っていかないといけないと思っています。
今まではパスを出すことばかりを考えていた部分がありましたが、それでは相手も怖くないと思いますし、パスを切られてしまった時にどうすることもできないと感じる場面があったので、ここ数年は自分でドリブルすることやシュートを打つことも意識してやるようにしています。そうすることでパスも活きてくると考えています。
何よりも試合に勝つ喜びが一番の魅力
——サッカー選手になったことで、多くの人が抱く夢を実現されていますが、猶本**選手が考える「夢の叶え方」として何かすべきことがあれば教えてください。**
基本的に目標は今の自分よりも高いところに持っているので、満足したことはありません。そのせいで自信が持てなくなることもありますが、それがあるからこそ常に全力で練習もできます。まだまだ高みを目指していきたいと思います。
——猶本選手の今の目標を教えてください。
毎試合チームが勝てるように貢献していきたいです。まずは目の前の勝利を目標にしています。
——猶本選手が思う、サッカーの魅力を教えてください。
たまにすごい喜びを味わえることや、すごいご褒美が待っていることです。
昨年はチームがリーグ優勝して、ベストイレブンに選ばれ、初めて私自身もなでしこに呼んでもらうことができました。でも何よりも試合に勝つ喜びが一番の魅力ですかね。当然勝つことで周りの評価も上がっていきます。
——リラックスするためにしている趣味やオフの過ごし方を教えてください。
私はあまりアクティブではないので、家で寝ていることが多いです(笑)最近はテレビも付けずに音楽をかけて、ずっと部屋にいますよ!
——食事面の管理はどうされているのでしょうか。
練習後はクラブのパートナー企業のサポートで出してくださる食事を摂って帰ります。食事を練習後すぐに食べられるのは助かっています。でも食事を制限しすぎるのもストレスになるのでバランス良く食べるように意識はしていますが、特に何か決めているわけではありません。ただ、本当に練習をしてすぐにご飯を食べることが出来る。という環境は非常に恵まれていると思いますし、嬉しいことだと思っています!
——読者やファンの方へメッセージをお願いします。
いつも応援してくださる皆さんの声が本当に力になっています。期待に応えることができるよう、全力で頑張ります!これからも、応援よろしくお願い致します!
Follow @ssn_supersports