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29歳からのプロ再挑戦と怪我。師玉祐一が語る挑戦することの価値
波乱万丈のバスケ人生
——プレーをしていて、今までで一番嬉しかったことを教えてください。
お客さんの前でユニフォームを着てプレーするというのが実現したことですかね。1年目が一番印象に残っています。
——逆に辛かったことは何ですか?
約2年間に渡る怪我のリバビリです。バスケットボールをやっている時も練習がきついと思うことはありますが、プレーができるのであれば正直そこまで辛くはないんです。でもリハビリは先が見えないですし、プレーもできない。ただ毎日同じメニューをひたすらやるというのが本当に辛くて、もうやりたくないです。特に2回目は手術をする気にはすぐになったのですが、リハビリが思っていた以上に長くなりましたからね。
——きつい時期に一番支えになった人は誰ですか?
母親ですね。大分に行ったのが29歳、東京に練習生として行ったのが30歳、契約したのが31歳でした。普通なら怪我をした時点で『もうやめれば?』と言うと思うのですが、何も言わずに応援してくれていました。
もちろん自分の中で、今から他のことをやるのは違うと感じていたのも事実ですけど。トレーナーの道もあったから挑戦できたというのもあります。だから逆に若い時だったらどうなっていたか分かりませんよ。
——師玉さんが思う、バスケットボールの魅力を教えてください。
今でもNBAは観るのですが、一度分かったつもりになってもまた、すぐに新しい発見があって、奥が深いです。新しい選手もどんどん出てきて、自分が想像していた限界以上のプレーが飛び出します。スピードや高さなど、誰にでも分かりやすいすごさもありますが、たとえ身体能力が高くなくてもタイミングや頭を使った動きなどができれば、そういった選手とも互角にやり合える競技であるというのがいいところです。
やはりその中でも自分と同じボジションであるシューティングガード(SG)の動きは気になって見ます。
——憧れの選手はいますか?
僕らの世代は皆、マイケル・ジョーダンを見て育ちました。シューズももちろんジョーダンです。
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