飯塚菜々恵(元ラクロス女子日本代表)が、子どもに指導を続ける理由。
子供達にも夢や目標をもって世界を広げてほしい
——今の飯塚さんの目標を教えてください。
まずはFUSIONで今年こそ日本一になりたい。それは私にとって9年越しの夢になりますから。今年は絶対獲ります!
ーーその年のラクロス日本一を決める全日本選手権では昨年、学生チャンピオンの明治大学に決勝で敗れました。社会人としてプレーを続けるためには仕事との両立などもあり、難しい部分も多いと思います。
学生と比べると練習量の差は確かにあります。でも、私達はラクロスに対する知恵と経験を最大限に活かして、勝っていくしかないと考えています。年々変わり続けている競技ですし、そこは私達も様々なやり方を試していくべきですよね。だから最近は他の競技の話を聞いたりもするようにしています。考え方やボールの持ち方など、ラクロスに活かせることを探し、イノベーションを起こしていかないといけないと模索しています。昨年あの舞台まで行けたからといって、今年もそこまでたどり着けるとは限らないですから。
——私の知る限り、ラクロス選手は飯塚さんをはじめ、優良企業に勤めている人が多い印象です。その理由について何か思い当たる部分はありますか?
※飯塚さんは株式会社ベネッセコーポレーション勤務
学生ラクロスの仕組みは少し特殊で、学生リーグの試合に関わる運営業務等のほとんどを学生主導で行います。だから組織運営における学びは学生ラクロスの文化として根付いていると思います。
私の出身校である立教大学も、試合に出られるのは12人と少ない枠に関わらず、100人以上の部員がいます。それでも4年間ラクロスを続けるのは一人ひとりが組織の中で存在意義を見出しているからだと思うのです。それに競技の歴史が浅いので絶対的な監督・コーチも少なく自分達で研究して戦術を考えることも多いですので主体的に行動できる力があると思います。
また、体育会学生ならみんなそうかもしれませんが、ラクロスを真剣にやっている子達は単純に競技が好きなだけではなくて、大抵それ以外に日本一になりたい、組織の中で自分を成長させたい、社会に出た時に活躍するための基礎を作りたいなど、ラクロスに時間をかける目的・目標をしっかり持っていますね。目標を持っているとそれに向かって逆算する力が付いたり、自己管理能力が付いたりするものです。だからラクロスをやっている人はそれを活かして社会で活躍できるだろうと評価・判断されるのかもしれません。
——確かにそこまでしっかりまとめてお話されると人事の方が採用したくなるも頷けます(笑)。ここまではラクロス中心の質問をしてきました。少し趣向を変えて、飯塚さん自身についてもお聞きしていきます。時間がある時にしている趣味を教えてください。
仕事に、自分の練習に、キッズのスクールや普及活動に、とあまり自分の時間がないのですが…先ほど言ったように最近は他の競技の選手に会って話を聞いて勉強することを楽しんでいます。あと、NETFLIXで放映しているテラスハウスを観るのが趣味です(笑)
それと…最近は自分で毎日お弁当を作っています!というのもこの前、社食で売っている丼ものを買って食べたら、950kcalもあったんですよ!それはさすがにまずいと思い、健康のために作ることにしました。
——好きな異性のタイプを教えてください!
スポーツをしていて、夢に向かって自分の意志を持ち、行動できる人。あとは優しい人ですね!
——好きなマンガは何ですか?
マンガ自体そんなに読みませんが、唯一全巻持っているのはスラムダンクです。小学生の頃、インフルエンザになって休んでいる時に全巻買ってもらってずっと読んでいました(笑)
——最後に読者の方にメッセージをお願いします。
夢を持って、勇往邁進できる人はすごく強いと思うんです。子供達にも夢や目標をもって世界を広げ、実現のために考えられる人になってほしい。
最近は、ラクロスの普及活動はきっかけにしか過ぎないと考えが変わってきました。今教えている子供達にはずっとラクロスを続けてほしいとか、絶対日本代表になってほしいとか、そういうことは思っていません。それが他の競技だったり、勉強だったりしてもいいんです。…今教えている子がU-19日本代表を目指したいと言ってくれた時には素直に嬉しかったですけど(笑)
夢の大小は他人が評価するものではありません。子供達に自分なりの目標をもって、それに向かって頑張っていってほしいですね。そのきっかけをラクロスを通して作ってあげたいと思います。是非、興味がある方がいましたら、大人でも子供でも一緒にラクロスをしましょう!
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