石井宏司に聞く、日本の女性スポーツの可能性

日本をその競技のメッカにする。カギを握るのは女子スポーツ。

女子プロ野球は2015年8月ごろから少しずつお手伝いをしていたのですが、できることがたくさんありそうだと思ったので、2016年の4月から正式に入りました。

少子高齢化の進む日本において、内需だけでスポーツを大きな産業にしていくのは難しく、アジアを含めた大きな市場を作っていく必要があります。

アメリカはスポーツにおいて日本の10年以上先を行っているので、追いつくのは難しいですし、ヨーロッパも非常に進んでいるのでそこに打って出ていくのは厳しい、と私は考えています。だから日本はアジアにおけるスポーツ先進国という形での発展を目指すというのは自然な選択だと思います。

そして特に日本は女子スポーツにおいて非常に可能性があります。まず、4大スポーツの世界ランクが男子より圧倒的に女子の方が高いです。野球は1位ですし、サッカーもなでしこが頑張っている。バスケットボールもバレーボールも五輪に出場しています。

世界的に見たら体格で劣っているはずの日本人が、なぜ世界で結果を残せるのか。それは他のアジアの国々からしたら魅力に移りますし、関心もあるはずです。そのノウハウを日本に来れば学べるというようになれば、価値のあるものになります。

加えて日本でも長らくテーマになってきた男女平等における女性の社会進出が、近年急速に発展を遂げている他のアジア各国でも起こるでしょう。その中でスポーツを通した女性の活躍というのが各国でメディアに取り上げられるのは意味があることです。

あるいはアジアの女性選手が日本で活躍して、それが現地のメディアで話題になるということは女性の社会進出を進めるにおいて、各国が求めることでもあると思います。

そういう意味で、女子プロ野球は非常に可能性を秘めたリーグと言えると思います。

<後編に続く>

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