• HOME
  • 記事
  • その他
  • 歌手・田中美里が語る、音楽を使った「トップリーグエンタメ化構想」[PR]

歌手・田中美里が語る、音楽を使った「トップリーグエンタメ化構想」[PR]

スクラムユニゾンの意義

廣瀬俊朗さん、村田匠さんと取り組んだスクラムユニゾンは、前例のない取り組み。最初は何をどうやったらいいのかもわかりませんでした。歌唱指導の方法も、必要な尺も、全部やりながらフォーマットを整えていって。そもそも、各国のアンセムの意訳も自分たちで調べながら考えたんですよ。大変だったけど、その分思い入れが強くなりました。

活動の中で最も印象に残っているのは、準々決勝「日本対南アフリカ戦」の会場で匠さんと一緒にスクラムユニゾンができたことですね。たまたま二人ともチケットを取っていたんですよ!それに日本代表も予選リーグを1位で突破していて。ふたつの奇跡が重なった結果、実現できたことなんです。試合前に会場でゲリラ的に始めたら、ファンの方もメディアの方もたくさん集まってくださって。匠さんとはぐれるかと思うほどでした(笑)。皆で輪をつくってアンセムを歌唱できたことは、ものすごく感動的だったし、取り組んできたことは間違いじゃなかったんだと感じられました。

あとは、ウェールズ代表の公開練習。スクラムユニゾンとして参加させていただいて、北九州市民の方15,000人と一緒に歌って出迎えたんです。選手たちはとても驚いていて、写真や動画を撮っていました。あの歓迎ムードのおかげで、ウェールズ代表はあそこまで勝てたんじゃないかなと思います。ウェールズを知らないなら小倉から出ていって、ぐらいの勢いで北九州の皆さんは応援していましたから(笑)。

その応援を素直にウェールズ代表が受け取り、力に変えられたのは、日本がヨーロッパから遠く離れた島国だからというのもあると思います。歴史的な背景がないからこそ、フラットに楽しんでもらえたのではと。私たちがスクラムユニゾンに取り組む意義はこういった点にもあると思うので、継続していきたいですね。

「ラグビーフェス」を実現したい

これから、W杯のあの盛り上がりや雰囲気をトップリーグにできるだけ持ち込んでいきたいと思っています。サンウルブズやセブンズ、女子ラグビー、デフラグビーにも同じように流れを持ち込みたいですが、まずはトップリーグから。

具体的な取り組みとしては「ラグビーフェス」の実現を考えています。W杯時の熊谷のファンゾーンは、皆でラグビーを観るだけじゃなくて、バンドを呼んだり私が歌ったりもしていたんですよ。本当にひとつのお祭りみたいに盛り上がっていたので、音楽フェスでもない新しいジャンルのフェスができるなと感じました。

それに今日、ラグビーの可能性を探るトークセッション「ノーサイドダイアログ」に参加し、“音楽×ラグビー”をテーマに熱く語れる人がこんなにも多くいるんだと知って、自信になりました。音楽を使ったエンタメ化構想は絶対に成功するなと。会場に流れていた音(入場時の和太鼓演奏、黙祷時の静寂、各国のアンセム、試合中に流れていた曲など)をプレイリストにして余韻を味わっている方もいて、そんなユニークな発想も取り入れていけたらおもしろいですよね(笑)。

ラグビーフェスでは、試合前・試合中・試合後とそれぞれコンセプトを変えて、試合があるその日一日をまるっと楽しめるコンテンツにしていきたいんです。試合前はチーム歌を皆で覚えて歌ったり、“この選手のこのプレーに注目!”みたいな解説コーナーを設けたり。試合中はどの会場でも同じメジャーな曲が掛かるようにすれば「きたきた!」ってワクワクしてもらえるかな、とか。試合後は選手も呼んで反省会をしながら、ノーサイドの精神でチーム関係なく乾杯できるようにするといいんじゃないかとか。たくさんの方法を考えています。

ラグビーはもともとファン同士が仲良くて皆で盛り上がれる土壌はあるんです。エンタメ要素の加え方を知らなかったり、人手が足りなかったりしただけ。選手やチームには、勝負とファンサービスに集中してもらいたいので、音楽業界に身を置き、かつラグビー愛を持った私がラグビーのエンタメ化を形づくる役割を担っていこうと思います。

自分の足で関係各所をまわり、自分の言葉で説明している最中です。まずは1月、イベントをやろうとしているので楽しみにしていてください!

関連記事