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焚き火の観賞と料理を両立させる画期的な五徳。ピーターパンキャンパーズの「キューリ」で休日に癒やしの炎を

キューリ 多くのキャンパーが抱える不満。それは焚き火台で五徳を使って調理をするときに、ゆらめく炎の観賞が妨げられること。この難題に挑んだのが、静岡発の注目ガレージブランド「ピーターパンキャンパーズ」の手持ち五徳「キューリ」です。「自分たちがほしいギア」に特化した同ブランドが、焚き火に癒やしを求める人のために画期的なお助けギアを生み出しました。

遊び好きな仲間がたどりついた「五徳」とは?

キューリピーターパンキャンパーズは、静岡県函南(かんなみ)町の気の合うキャンプ仲間4人が集まって誕生したガレージブランド。雨のキャンプで白樺のコブのマグカップ「ククサ」を一緒に手作りしたのをきっかけに、「自分たちのほしいギアを作りたい」との思いを共有するように。その思いは2020年秋、グリップのついた手持ち五徳「キューリ」として結実します。

この「キューリ」こそ、ピーターパンキャンパーズの名前を全国のコアな焚き火好きに広めることになった、ブランド第1弾のプロダクトです。## 焚き火の隅に置くキューリの魅力

炎が一緒に楽しめる五徳

五徳キューリを着想したのは、アイデア豊富でDIYや電化製品の修理が得意なことから「キテレツ君」と呼ばれている中村康宏さん。「それまではケトルを置くのに網を使っていましたが、そうなると一緒に炎の観賞ができないんですよね。そこで、焚き火台の隅に五徳を置けないかと考えました」。

中村さんは最初、焚き火台の角にトングを置いて五徳代わりにすることをひらめきます。しかし、ケトルを何回も倒しそうになったり、そもそもトングが使えなかったりするときもあり、「隅っこ専用」の五徳の必要性を痛感することに…。### 高級家具職人がアイデアを具現化

キャンプを楽しむピーターパンキャンパーズのメンバー▲キャンプを楽しむピーターパンキャンパーズのメンバー

そこで中村さんがアイデアを商品化すべく相談したのが、同じキャンプ仲間である家具職人の近藤正樹さん。家具の一大生産地である飛騨高山の木工学校で技術を習得した後、高級家具の本場アイルランドで修行をした経験の持ち主です。近藤さんの作る椅子は約40万円で販売されるほど。10年来の間柄である中村さんがおおまかなデザインを伝えただけで、最終的な設計は近藤さんのその職人技に託されます。## 手持ちできるグリップの秘密

職人がたどりついた「六角形」

キューリキューリを特徴的にしているのは、手持ちできるようにした「ハンドル」。一般的な焚き火台の上にのせるだけの五徳は薪を組み直すときにずれたり、落下したりしてしまいがち。ハンドルがあることで、落とす心配がなくなり、容易に位置の微調整ができ、焚き火のストレスの一つを取り除いてくれます。 キューリのグリップ▲キューリの六角形のグリップ

キューリの先端▲キューリのアングルLの先端は折れ曲がっており、焚き火台の端にフィットする設計

ハンドル部分は、六角形。近藤さんによると、さわり心地、グリップ力、美しさを考え、自然界の合理性と機能性を追求した蜂の巣からヒントを得て、この形を採用しました。グリップには、遮熱板がつき、こげない工夫も。キューリのアングルLは先端を折り曲げることによって、焚き火台にひっかかりやすいデザインになっています。## 気になる名前はあの茶聖に由来?

キューリ▲円形の焚き火台にもフィットする「キューリ」

ピーターパンキャンパーズによると、五徳の原型は古代中国に使われていた3本足の器「鼎」(かなえ)のようなもの。竈子(くどこ)と呼ばれていましたが、茶道の広まった桃山時代に「くどこ」をひっくり返して使うようになったことで、名前も逆にして「ごとく」と呼ばれるようになったと言われています。

メンバー4人はこの逸話に感動。五徳の開発にかかわったとされる茶聖の千利休に敬意を表し、名前をひっくり返して「キューリ」と命名しました。 五徳の原型とされている脚のついた器「鼎(かなえ)」出典:PIXTA

▲五徳の原型とされている脚のついた器「鼎(かなえ)」

中村さんがキューリを使ってほしいキャンパーは「焚き火を一番の楽しみにしている人」。日々の仕事を忘れて焚き火で無心になりたいならば、炎の観賞を妨げない「キューリ」の出番。これからの季節、ウイスキーや焼酎のお湯割り、熱燗を飲みながら、炎に向き合える画期的な焚き火ギアが生まれました。 五徳【基本情報】
商品名:焚き火台五徳 「キューリ 」(アングルL)
サイズ:長さ620mm✕110mm
価格:7,700円(税込)
詳細はこちら:hinataストア## 焚き火で外遊びの楽しさを知る

純粋に外で遊ぶ楽しさを追求し続けるピーターパンキャンパーズ。焚き火台で料理するときの悩みを焚き火台五徳「キューリ」で解消してくれます。近藤さんは最後に、自信を持った表情でこう教えてくれました。

「イベントで売っているときには、キャンプをやりこんでいる人が見た瞬間、『これは便利だ』とわかって買ってもらえます。好きな人だからこそ、その価値が認識してもらえる道具が作れるのは、職人としてうれしい限りです」。

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