最高の一瞬『フットサル日本代表_三浦知良(フットサル)』

今も現役でプレーを続けるサッカー界のレジェンド・カズ(三浦知良)が、フットサルをプレーした時を覚えていますか? 当時のミゲル・ロドリゴ監督(スペイン)からのラブコールを受けてフットサル日本代表に選ばれ、サッカーでは果たせていないワールドカップ出場を遂げたと話題になりました。2012年11月、タイでの出来事です。

「これは絶対にいい写真を撮るぞ」と挑んだ大会でしたし、初戦のブラジル戦の前は、自分も試合前からものすごく緊張したのを覚えています。

写真は、そのブラジル戦で見せた得意のまたぎフェイントのシーンです。すごいスピードで7、8回くらいまたいで抜こうとしたんですが、体を寄せてきた相手選手ともつれて看板にぶつかってしまい、ヒジから血を流していました。全体の出場時間はそれほど多くなかったですが、とにかくカズの気迫がものすごかったのが印象的です。

結局この試合は1−4で負けてしまったのですが、この4年前の前回大会ではブラジルに1−12で敗れていますから、進歩ですよ。日本はこのあとポルトガルと引き分け、リビアに勝利してグループリーグを突破。史上最高位のベスト16に進出しました。

カズ効果で日本のサポーターもたくさんタイに来て、スタンドが真っ青になっていました。メディアも多くて盛り上がっていたし、楽しませてもらった大会でした。

▼高橋 学(たかはし・まなぶ)

1975年、福島県福島市生まれ。東京ビジュアルアーツ写真学科でスポーツフォトを専攻。1996年より(有)ジャパンスポーツで実績を重ねてフリーランスに。現在はサッカー、フットサル、陸上、フィギュアスケートなど様々なスポーツを取材している。

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