最高の一瞬『ヒールリフト_金山友紀(フットサル)』

Fリーグ・ペスカドーラ町田でプレーする金山友紀は、今年で43歳になる大ベテランですが、デビュー当初からスピードが持ち味で、それが衰えない。ボールタッチが少ないのが特徴で、人影に隠れていたと思ったら、ゴール前にぱっと現れてワンタッチゴールを決めます。

ボールを追っているとなかなかうまく撮れない選手、というのが、私の中のイメージです。それで町田の試合のときは、よく狙うようにしているんです。

そうした中で、このヒールリフトのシーンを撮ることができました。2013年のFリーグでの試合の写真ですが、金山は先制ゴールを挙げて余裕があったのかもしれません。両足でボールを挟み上げて相手の頭上を越すようにし、横をすり抜けていきました。

この写真を本人に見せたことがあるんですが、このシーンを覚えていないらしいです。ワンタッチゴーラーの珍しいドリブル時のフェイントシーンなので、「最初で最後」と言われました。狙っていてよかったなと思いましたし、狙った以上のシーンが撮れてうれしかったですね。

やはり、ゴールシーンや足ワザの一瞬を切り取れるのが写真のメリットですから、そこを目標にしています。そうした写真を通して、フットサルの魅力が多くの人に伝わればいいなと思っています。

▼高橋 学(たかはし・まなぶ)

1975年、福島県福島市生まれ。東京ビジュアルアーツ写真学科でスポーツフォトを専攻。1996年より(有)ジャパンスポーツで実績を重ねてフリーランスに。現在はサッカー、フットサル、陸上、フィギュアスケートなど様々なスポーツを取材している。

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