最高の一瞬『巧みなステップ_松島幸太朗(ラグビー)』

2019年のラグビーワールドカップで大活躍した、松島幸太朗の高校時代の写真です。

南アフリカ生まれの松島は6歳で日本に来て、中学1年生の時にまた南アフリカへ留学に行くんですが、そこでラグビーを始めます。そして1年ほどで日本へ戻ってくると、高校は桐蔭学園へ。

ここでは2年生のときに花園で準優勝、3年生のときに東福岡と引き分け同時優勝するのですが、数々のすごいトライを決めたのが印象に残っています。

今でも映像を見ると度肝を抜かれますが、自陣から何人も抜いていって、長い距離を走ってのトライが多いんですね。スピードがあり、ステップが非常に巧みでした。

それで高校を卒業すると、またまた南アフリカへ。スーパーラグビーチーム、シャークスのアカデミーに入ってプレーし、実力を伸ばして現在の活躍につながっています。ラグビー界では、高校を出たら大学へ行くのが当たり前でしたから、そうしたなかで違う道を歩んで一つの成功例を作ったと言えます。

今夏からフランスの名門クレルモンでプレーすることになりました。ヨーロッパのトップレベルのクラブからオファーが来て本契約をしたことは、長くラグビーを取材してきた人間としては感慨深いです。ここからの活躍に期待したいですね!

▼斉藤 健仁(さいとう・けんじ)

1975年生まれ、千葉県育ち。大学卒業後、印刷会社のサラリーマンを経て、写真も撮影するスポーツライターに。WEB、雑誌等でラグビーとサッカーといったフットボールを中心に執筆。ラグビーW杯は5回取材、サッカーW杯やユーロ、夏季五輪にも赴く。

関連記事