最高の一瞬『ひねりのスペシャリスト_白井健三(体操)』

“ひねり”で有名な白井健三選手です。2017世界選手権モントリオール大会の種目別ゆかで金メダルを獲ったときの写真です。

空中で驚異の4回ひねり、ワザにも「シライ」の名前がつく、ひねりのスペシャリスト。

最初に世界の舞台に出てきたころは評判が広まって、ほかの選手が「なんだコイツは?」という感じで、白井選手のゆかの練習を見にきていたものです。

2016年リオデジャネイロオリンピックでは、日本の団体総合金メダルに貢献し、種目別跳馬では銅メダルを獲得していますが、現在は調子を崩し苦戦しています。来年の東京オリンピックに出られるかどうか。そう簡単ではない状況です。

きっかけはケガでした。体操はケガをすると演技のすべてにかかわってくる怖さがあります。練習できないと、体のいい感覚が遠ざかってしまうんです。

ただ、内村選手もそうですが、白井選手はキャラクター的に日本代表の顔としていてくれると、大きいです。明るくて、ポジティブに演技しようというのが伝わってくるので、チームのムードをつくってくれる。

内村選手と共に、来年のオリンピックにいてほしいなと思います。

▼藤田孝夫(フジタ・タカオ)

1964年、香川県三豊市生まれ。小学、中学、高校と、明けても暮れても野球の日々。そんな環境下、なぜかTVで観たオリンピックに心惹かれ、後にスポーツカメラマンを志し上京。オリンピックを目指すアスリートを主体に撮影。

1985〜1990年(株)フォートキシモト スタッフフォトグラファーとして在籍後、1991年〜フリーランス。オリンピックは1988年カルガリー大会から2018年平昌大会まで夏冬17回連続取材中。

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