最高の一瞬『マー君世代_田中将大(野球)』

MLBから日本に復帰した、田中将大選手の高校3年生のときの写真です。

駒大苫小牧高校は、2004年、05年と夏の甲子園で連覇を果たし、この06年は3連覇がかかっていて、非常に注目されていました。ところが大会では、早稲田実業高校が勝ち進み、マウンド上でハンカチで汗をぬぐう斎藤佑樹投手の人気が、大会中に爆発しました。

両者は決勝で対戦しましたが、試合は延長15回を戦っても勝負がつかず、再試合となって注目はさらに大きくなります。そして、最終的に早稲田実業が優勝。斎藤選手は「ハンカチ王子」と名付けられて大騒ぎとなり、この年の選手たちは「ハンカチ世代」と呼ばれるようにもなりました。

ただ、私のなかではこの年は、高校3年間を通して活躍してきた田中将大選手の「マー君世代」という印象です。やはりすごい投手でした。

2年生のときの田中選手は、マウンド上で感情を爆発させるような姿があって、駒大苫小牧の2連敗に貢献していましたが、この3年生のときはとても落ち着いていて、感情をわざと表に出さず、内に秘めた闘志を感じさせました。写真はそのときの雰囲気がよく表れていると思います。

試合途中から投げるケースが多かったのですが、田中選手が投げると、試合の流れが駒大苫小牧へ行く。それはすごいものがありました。

▼小内慎司(こうち・しんじ)

1968年、東京都生まれ。写真学校卒業後、朝日新聞出版写真部嘱託となり、アサヒグラフ、週刊朝日の取材で71回大会から100回大会まで夏の高校野球選手権を30年連続で撮影。現在は通信社と契約し、プロ野球を中心に活動している。

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