THINK SPORTS『負けず嫌い』

スポーツの世界では、「小さい頃から負けず嫌いで、じゃんけんでも負けるのが嫌」というエピソードを持つプロ選手の話をよく聞くことがある。

これは「負けず嫌い」の長所だろう。負けるのが嫌いで努力した。負けたのが悔しくて工夫して成長を遂げ、プロになるまで上り詰めたということだ。

もちろんすべての人が、望むところまでレベルアップできるわけではないだろうが、こうした負けず嫌いが発動して、努力や工夫の行動が出ること自体は、スポーツをする上でのメリットになる。

一方、同じ負けず嫌いでも、「負けるのが嫌いで勝負を避ける」行動や言動に出てしまう、短所とも言えるケースがある。

真剣勝負が怖くてわざと力を抜いてみたり、結果ばかり気にして普段の力が発揮できなくなってしまうなど。勝負の場につかないなんてこともある。あとは負けて悪態をつくのは、大人のエンジョイスポーツのレベルでもまだ見かける。

負けず嫌いがこうした現象で出てしまう人たちに、残念ながらスポーツから得られる成長は少ないだろう。

スポーツに勝負はつきもので、勝敗は避けられないもの。勝ったり負けたりするから楽しいのである。負けを受け止めることができれば、自身にとってのスポーツはさらに価値の高いものになるはずだ。

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