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最高の一瞬『決定的シーン_木村“フィリップ”ミノル(格闘技)』

2020年12月13日に行われた「K-1 WORLD GP 2020 JAPAN~K-1冬の大一番~」での、木村“フィリップ”ミノル対アビラル・ヒマラヤン・チーター戦の写真です。

ブラジル出身の木村“フィリップ”ミノル選手は、K-1のスーパーウェルター級王者。ここ最近の強さは目を見張るものがあって、相手を圧倒して勝っている感じでした。

相手のネパール出身のアビラル・ヒマラヤン・チーター選手は、試合前は無名に近い存在でした。これは木村選手が1ラウンドであっさりKOかと思われたのですが、フタを開けてみたらすごくタフな選手で、第1ラウンドは木村選手からダウンを奪って、会場は度肝を抜かれます。

その後木村選手がダウンを奪い返し、そこから2人の打ち合い・蹴り合いのド迫力の試合になって、会場は盛り上がりました。

最後はアビラル選手が目の上を切ってドクターストップとなり、木村選手のTKO勝ちとなりました。それでもアビラル選手は何度打たれても倒れず、写真は木村選手の右ストレートが顔面に入った瞬間ですが、これでも倒れないで薄ら笑いを浮かべて立っていたのが印象的です。

K-1ではカメラマンの撮る位置が決められているので、パンチやキックが入る瞬間を収められるのは運によるところも大きいです。なかなかうまく撮れないことが多くてもどかしいんですが、これは正面から撮れて、迫力の出たいい写真になったと思います。

こういう決定的なシーンをもっと撮りたいなと思います。

▼木鋪虎雄(きしく・とらお)

1962年、長野県飯山市生まれ。写真学校卒業後、大阪のカメラマンに弟子入り。その後、朝日新聞社、学研などでスポーツ写真の世界に魅了され、現在はサッカーを中心に、ラグビー、バスケットボール、高校野球、K-1などを撮影。サッカーではW杯3回取材。

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