予算150万でキャンプ車を選ぶ!維持費のかからない商用車orJeepの狙い目車両!?【近藤、クルマを買う①】
「自分の車がやっぱりほしい」。レンタカーやシェアサービスが充実している現在、マイカーがなくてもキャンプに行きやすくなりましたが、毎回の手続きや荷物の持ち運びの煩わしさに、車の購入を考えているキャンパーは増えています。hinata編集部の近藤実(26)もその一人。若者の車離れと言われて久しい中で、予算150万円で「キャンプ車」の購入に至るまでの実体験をレポートします!
キャンプに行くクルマが欲しい!
ミニマリストでも車がほしくなった理由
東京都北区の賃貸マンションに暮らす近藤。キャンプ歴5年で、プライベードでも毎週のようにキャンプへ。自家用車を所有していないため、休日のキャンプは主にレンタカーを利用しています。
ただ、家からの徒歩約5分の場所にレンタカーの営業所があっても、レンタルのロッカーに預けている荷物を運び、また帰りに荷物をおろして、さらにレンタカーを戻して、という手間が煩わしく感じるように。
最寄りのレンタカー営業所は24時間の店舗ではないため、出発と帰宅が貸し出し手続きと返却の時間に左右され、柔軟にスケジュールが決められないのも、マイカーがないキャンパーの悩みの一つ。もともと自転車などの乗り物好きではあったため、「キャンプをやっていなくても車は買っていた」という近藤ですが、いよいよ車の購入を本格的に考え始めます。### 最初の予算は50万円
▲SUVに悩む近藤
当初の予算は約50万円。積載もあり、レンタル倉庫代わりになる軽バンを狙っていた近藤。しかし、スズキのエブリイやダイハツのハイゼットカーゴ、ホンダのバモスなどを検討していましたが、すでにこの段階から当初の目論見がはずれることに。
近藤:そもそも商用車は値段が下がりにくいのに加えて、最近は軽バンの人気が高いので、予算内ではまったくおさまりません…。もちろん、走行距離13〜14万km、内外装で傷ありの中古車なら、値段が一気にゴンと下がって予算内になるのですが、さすがに初めてのマイカーとしてはちゃんとした車がほしいですよね。
さらにお買い得な車両を見つけても、車体の色をキャンプサイトに合わせて塗装するだけでも40万円ほどかかると知った近藤。そこで、アウトドア仕様のカスタムを既に施してある車で、予算150万円に軌道修正。車探しの旅をリスタートさせます。## アウトドア仕様に強い中古車販売店を発見!
横浜の有名販売店へ
中古車情報サイトを眺め続けること約1年。近藤がたどり着いたのが、横浜にある中古車販売店「ブレラ」。ナチュラルカラー主流のキャンプサイトに合うカーキやサンドカラーなど、アウトドアの雰囲気を高めたカスタム車両を多く手掛けているショップです。
キャンプでの王道はランドクルーザーなどの大型SUVと思われがちですが、同店ではファミリーカーから商用車まで、豊富なラインナップをそろえているのも特徴。
業界歴20年弱のセールスアドバイザー久手堅(くでけん)裕さんに、アウトドア仕様のカスタム事情とともに、狙い目の車両を聞きました。### JEEPの狙い目車両とは?
▲久手堅さん(右)から説明を受ける近藤
展示場で近藤の目にまず入ってきたのは、Jeepの人気モデル・チェロキー。近藤にとってドンピシャのサンドカラーでありながら、走行距離約10万km弱で89万円。目当てにしていた車両ではなかったですが、キャンパーにオーナーが多い「Jeep」の響きに心を揺すぶられます。
近藤:Jeepでも意外と安く手に入るものなんですね…。
久手堅:Jeepのチェロキーといえば、角張った2代目のイメージがあり、3代目の丸目のモデルは中古価格がそこまで高くないので、狙い目の車両ですね。かわいらしい顔ながら、Jeepならではの4WDの力強い走りも健在です。### ファミリーカーもアウトドア仕様
近藤:日産エクストレイルなどのSUVはもちろんですが、ファミリー向けのミニバンもアウトドア仕様にすると、かっこいいですね。
久手堅:日産のセレナやホンダのステップワゴンなど、子どものいるファミリーに人気の車種も、ボディをサンドカラーにして、バンパーやメタリックの部分をマットな黒にすれば、ぐんとアウトドアらしさが増します。日本では大型SUVの悪路走破性が必要な道路はほとんどないので、燃費などで普段の生活を意識しながら、キャンプに合う車を選ぶのが今のトレンドでもあります。 ▲トヨタのファンカーゴもサンドカラーでアウトドア感がアップ
近藤:車のカスタムというと、どうもゴリゴリした男性のイメージがありました。アウトドアを意識したカスタムなら、奥さんや子どもにも受け入れられやすいファッション性がありますね。
久手堅:カスタムといえば、昔は車高短のスポーツカーやVIPカーなどのイメージが一般的にあったと思います。ただ、アウトドア仕様の外観にすることで、女性や年配の方なんかにも手軽にカスタムを楽しんでもらえるようになっており、カスタム業界に大きな変化が起こっています。
今並んでいるトヨタのファンカーゴなんかも街で良く見られるような小型乗用車ですが、外観をアースカラーに塗り替えるだけで、おしゃれさがかなり高まりますよね。今はキャンプでも車は道具の一つになっていることもあり、おかげさまで、SUV以外の車でも、アウトドアテイストのカスタムが幅広い方に受け入れられています。## 積載と維持費で商用車がお買い得!?
目星は人気上昇中のプロボックス
▲ミノルの中で有力な選択肢となったプロボックス
Jeep・チェロキーや日産・エクストレイルなどのSUVのほか、日産・セレナ、ホンダ・ステップワゴンなどのファミリーカーのカスタムを見てきた近藤。実は来る前から目星をつけていたのが、トヨタの商用ライトバン「プロボックス」です。軽バンや大型バンなど、アウトドアや車中泊の愛好家の間で注目されている商用車。近藤はその理由について、久手堅さんに聞いていきます。### 自分で一からのカスタムは費用がかさむ!
近藤:プロボックスに心ひかれています。ほかの車両もそうですが、コンプリートのカスタム仕様で、100万円を切る価格に、なぜこんなにも安くなるのか、という疑問が浮かびます。
久手堅:買った車を一からカスタムしていくのは楽しいですが、実は費用面ではお得な車の買い方ではありません。一般的なカスタムではローンが後から使えないというのもありますが、さらに全塗装とタイヤ、ホイールの交換などで50万円は当たり前です。### 安く仕入れられるカラーを塗り替え
近藤:プロボックスでは、車高を上げるリフトアップやルーフラック、ラジアルタイヤ、黒の鉄ホイールなどの外装カスタム込みで、100万円切る車両が多いですよね。なぜこんなにもカスタムしても安くなるのでしょうか。
久手堅:安くなる理由としては、まず弊社が塗装の工場に台数を出しているので、一台あたりの値段を抑えられるということがあります。また仕入れでももちろん工夫しています。業界的にはシルバーが安く仕入れられるので、あまり人気のないカラーの車両を塗装して、販売価格を下げる工夫もしています。白と黒は比較的高く、人気の色なので、そのままで販売することが多いですね。 ▲プロボックスに心が動く近藤
近藤:機能面での、商用車ならではの魅力とは何でしょうか?
久手堅:取り回しやすさはもちろん、荷室の積載性とフラットな空間が確保できる点ですね。今流行りのバンライフでの車中泊でフラットにすることは基本ですし、キャンプで荷物重視するなら、商用車がうってつけです。また大型バンのトヨタ・ハイエースや軽バン・ハイゼット、そしてこの小型バンのプロボックスも貨物や営業車として、30万キロ、50万キロと走れるほどの実績があります。神経質にならずにタフに扱えるのも、アウトドアとの相性の良さですね。 ▲広々としたプロボックスの荷室
近藤:維持の面でも、乗用車と比較してコストを抑えられると聞いております。
久手堅:例えば、こちらのプロボックスなら排気量1300ccですが、商用車(貨客兼用車)の自動車税は14,300円で済みます。軽自動車が10,800円なので、それに少し足したぐらいのイメージですね。同じ小型乗用車の1000cc超~1500cc以下では、34,500円。毎年2万円は違ってきます。 近藤:逆に、商用車のデメリットもあったりするわけですよね。
久手堅:乗用車が人の移動を主に考えているので、荷物の運搬を考えた商用車はやはり内張りがこころもとないので、ロードノイズが気になる場合があります。また車検が毎年あるので、普通乗用車の2年で1回より維持の手間は少しかかりますね。あとは内装が非常にシンプルなことぐらいですかね。## 近藤が買った車とは?
日本で悪路が少ないとはいえば、キャンプ場では段差や坂道が目立つところもあり、SUVも捨てがたい近藤。ただ、日々の生活の取り回しのしやすさや維持費を考えて、商用車にも心も奪われつつあるのも事実。果たして近藤の初めてのマイカーは何に決まったのか。次回、買った車種が明らかに!中古キャンプ車を購入した最後の決め手と、維持管理費のリアルをお伝えします! アウトドアで使いたい、クルマ、バイク、自転車…。 タイヤのついたものも、立派なアウトドアギア!
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