4度目のプロテスト挑戦…『信念だけは強く持って』 六車日那乃が掲げた合格への“ラストピース”
<JLPGA 最終プロテスト 事前情報◇30日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇6419ヤード・パー72>
今年が4度目のプロテスト受験になる注目アマのひとり、六車日那乃(むぐるま・ひなの、日本ウェルネススポーツ大)は、“強い気持ち”を胸に大事な4日間に向かっていく。
千葉・麗澤高時代には日本ゴルフ協会(JGA)が選出するナショナルチームでも活躍。ただ、ここまで合格には手が届かなかった。最終まで進んだ昨年も、わずか1打及ばず涙を飲むことに。その足りなかった“ラストピース”について、本人は「気持ちですね」とメンタル面を挙げる。「迷いがミスにつながるので、それを消して毎ショット打っていきたいです」と口にした。
今年も、スポンサー契約を結ぶ8月の「ニトリレディス」などレギュラーツアー8試合、ステップ・アップ・ツアー1試合に出場し、しっかりと経験を積んできた。昨年に続き2度目の出場となった「オーガスタナショナル女子アマチュア」でも決勝に進み、マスターズが行われる“聖地”の芝も踏んだ。あとは強気で一打一打集中していく。
指導を受けるのは上田桃子、吉田優利らを教える辻村明志コーチ。師匠からも『信念だけは強く持ってやってこい』という言葉で送り出された。「最後は気持ちだと思うので、そこは切らさず」。この狭き門は、技術うんぬんだけでは通れない、そんな覚悟をにじませる。
先週はコース近くに5日間滞在し、徹底的に現地調整も重ねてきた。リンクスのような雰囲気で、遮る木などがないJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部では、やはり風の影響も気になるところ。「風対策のため低い球やライン出し、その距離感を意識してやってきました。きょう回って、アプローチとパターの感覚もつかめたと思う」。気持ちの支えとなる”準備”にも余念がない。
「(状態は)悪くもなく、よくもなく。よくわからないですけど(笑)」。こんなおっとりとした雰囲気は変わらないが、21歳は“4度目の正直”に向け、内なる闘志を燃やしている。(文・間宮輝憲)
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