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記憶に刻まれた400ヤードドライブに6連続ボギー 星野陸也が過ごした「いろいろあった4日間」

4日間を戦い抜いた星野陸也が悔い交じりに振り返った(撮影:ALBA)

<ISPS HANDA・ワールド招待 最終日◇20日◇ガルゴルム・キャッスルGC(北アイルランド)◇7151ヤード・パー70>

前日、最終ホールで奪ったバーディでセカンドカットをクリアし、劇的な形で日曜日のコースを踏んだ星野陸也だったが、その最終日はもがき続ける一日になってしまった。

「ビッグスコアを出して上位に」という気持ちを胸にスタートの10番ティに立つと、このパー5でバーディ。幸先いい船出になった。しかし続く11番パー4が、いいムードに水を差すホールになってしまう。ティショット、さらにセカンドも左ラフを渡り歩いての3打目は、ピン奥1.5メートルにつく完璧なショットに。パーセーブが見えたが、続くパットが一筋ずれた。「あのパーパットを外して流れが悪くなりました」。そこからはショット、さらにグリーン上でも精彩を欠くことになる。

続く12番パー3も、ティショットを左に曲げると、ロープ外からのアプローチは下り傾斜も手伝い大きくピンから離れてしまう。そして6メートルのパーパットは、ほんのわずかに外れた。さらに14番パー3も、グリーンを大きくオーバーすると、クリークにボールが消える。後半に入っての3番は、右に出たティショットが林に飛び込みボールをロスト。トリプルボギーになるなど、負の連鎖に抗うことができない。4日間でワーストとなる「77」で締めくくり、トータル9オーバー・39位タイという結果に終わった。

「序盤はアイアンショットがうまく打てず、ティショットも微妙。パターも入らない。すべてがうまくいかなかったですね」。こう振り返るほかない一日。“あと一筋”という場面が何度も見受けられ、さらに手ごたえのあるナイスパットがピッチマークで跳ねる不運などもあると、いい流れはつかめない。

この北アイルランドでの試合については、「いろいろなことがあった4日間だったな」としみじみ話す。2つのコースを使用した予選ラウンドは難コンディションのなか1つずつ伸ばして、9位で決勝進出を果たした。特にリンクスコースを回った2日目は、「全英よりもすごい」という“爆風”のなか、「プロ最長距離」という400ヤードドライブも飛び出した。そしてさらなる上位を目指した3日目は、こちらも「記憶にない」というスタートからの6連続ボギーを記録しながら、そこから立て直しこの最終日のラウンドに滑り込んだ。

「流れが悪くなったら、この難しいコースではとことんまでいきますね。ラフに入ったら、ロングアイアンじゃないと出ないし、ティショットからパターまでうまくいかないとスコアが出ない。特にショットの精度が3日目、4日目と落ちていった。ほんと、いろんなことがあった4日間でしたね」

こんな深く記憶に刻まれそうな戦いを終え、来週はチェコで「D+Dレアル・チェコ・マスターズ」を戦う。出場権の動向次第では、そこから連戦になる可能性もあるため、ペース配分も活躍への重要事項になる。「ヨーロッパ転戦は最後に疲れてショットがぶれることが多い。体力をうまくキープしながら、自分のなかでうまく調整しながら試合に臨みたい」。欧州でのシード確保、さらには優勝を目指す戦いは続いていく。(文・間宮輝憲)

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