1年前は悔し涙… 菅沼菜々は“女王スタイル”でバーディラッシュ「明日もこれで来ます」
<ヤマハレディースオープン葛城 2日目◇31日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6480ヤード・パー72>
昨年のリベンジへ、菅沼菜々が「67」で回り、首位に5打差のトータル5アンダー・8位タイの好位置で決勝ラウンドに進んだ。昨年は最終日に一時、首位まで1打差に迫ったが、終盤の16、17番を連続ボギーとするなど失速し、悔し涙を流した。今年こその思いをお団子ヘアに込めて、快進撃を見せた。
いつもは帽子の菅沼がこの日は珍しくバイザーをかぶりコースに姿を見せた。「昨年はここで泣いたので、気合いを入れてきたというか…。それより、こっちの方がかわいいかなと思って…。やっぱり女王にあやかりました。うん、それが一番いい。そういうことにしておいてください」。本当の理由はよく分からないが、一応、バイザーにお団子ヘアがトレードマークの山下美夢有にあやかってということになったニュースタイルがバーディラッシュの呼び水となった。
1、2番と続けて5メートルを沈めて連続バーディーとすると、得意のアプローチでチップインを決めた8番など、前半だけで5バーディー。後半も11番でバーディが先行した。ところが、続く12番パー4では2打目をグリーン右のバンカーに打ち込むと、グリーン上では3パットでダブルボギー。「バンカーが硬いと思って打ったら、意外と軟らかくて、乗っただけになっちゃいました」。一気に流れが悪くなりそうな場面だったが「前半がうまくいき過ぎただけで、1日に2つぐらいボギーが来るのは当たり前」としっかり切り替え、その後も2度目のチップインを含め、2つのバーディを奪った。
傾斜が強く、多くの選手が難しいと口をそろえる葛城のグリーンだが、相性の良さも手伝って「先週は芽もあったみたいで読みが合わなかったけど、今週は読みやすい」と攻略に自信を覗かせる。そんななか、菅沼にとっての鬼門は16番のティショット。「左が狭く見えて、ここでは唯一気持ち悪いホールです。状況によって3番ウッドで打つか判断します」。425ヤードの長いパー4だけに、ティショットで3番ウッドを握れば、2打目は180ヤードほど残る。それでも刻むことを考えられるのは「グリーンに乗ればパーを取れる」とパッティングに自信があるからだ。
朝から時間がかかりそうなお団子ヘアのセットだが「いつもと変わらない10分ぐらいですよ」と特に手間ではない様子。今度はきょうの自分にあやかってか「明日もこれで来ます」。3日目もバイザーにお団子ヘアでバーディラッシュを再現する。(文・田中宏治)
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