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プロテストで涙をのんだ選手たち “二刀流実現”へ寺西飛香留は男子ツアーで出直し「キャリーで300ヤード出したい」

寺西飛香留は合格ならず。“二刀流”実現を目指して腕を磨き続ける(撮影:福田文平)

<JLPGA最終プロテスト 最終日◇1日◇大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6602ヤード・パー72>

今年の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)最終テストが終了。トータル10アンダーでトップ通過を果たした22歳の寺岡沙弥香をはじめ、トータル4オーバー・19位タイまでに入った26人が、正会員になった。ここからは来季のレギュラーツアー出場権獲得を目指し、厳しいQTの戦いに身を投じることになる。

その一方で、合格ラインに届かなかった選手も多い。今年、女子で初めて男子ツアーのメンバーになった24歳の寺西飛香留(てらにし・ひかる)もそのひとりになってしまった。開幕前にドライバーが割れるアクシデントもあり、1年ほど使ったエースが“不在”という状態に。初日からは同じモデルながら別のヘッドを使用したが感覚が合わず、3日目からはドライバーを抜いて13本で戦った。

その初日に叩いた「81」の出遅れも響き、自身初となった最終プロテストはトータル16オーバー・77位タイに終わった。それでもラウンド後は「最後まで諦めることはなかった」と笑顔で、言葉も前向き。再び女子のプロテストでのリベンジも目指すが、「来年は男子ツアーの資格もあるので、推薦をいただけたら試合に出たい。受けられるなら男子のプロテストも受けたい。男子メーンでできれば」と計画を立てている。

「最終テストも初めてだったし、どんな感じなのかなというワクワクもありました。うまくいかなかったけど、いろいろなことも学べた。今後の目標は…300ヤードくらいキャリーが出たら楽ですよね(笑)。それはけっこう先になると思うけど、コースに合わせた戦略で戦えるようにしたい」。ここからも“前人未踏”に挑んでいくつもりだ。

このほか、合格に1打足らずのトータル5オーバー・27位タイで、2023年「日本女子アマ」優勝者の飯島早織や、21年の「アジアパシフィック女子アマ選手権」覇者でJGAナショナルチームメンバーの橋本美月らも涙をのんだ。また2年間、米国女子ツアーを主戦場にしてきたジャラビー・ブンチャン(タイ)も、合格に一歩届かなかった。

今年の「日本女子アマ」で優勝した、兵庫・滝川第二高3年生の鳥居さくらもトータル6オーバー・34位タイに終わり、一発合格とはならず。トータル8オーバー・52位タイの元ナショナルチームメンバー手塚彩馨、トータル11オーバー・65位タイで欧州女子ツアーでもプレーする識西諭里といった選手も、正会員入りを逃した。

1次予選からの受験者数は695人。合格率わずか3.7%という狭き門は、今年も過酷な現実を選手たちにつきつけることになった。

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