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来季は全5大会に出場意欲 山下美夢有が海外メジャー獲りへ大計画「アプローチ練習場を造りたい」

プロアマに参加した山下美夢有。「自宅にアプローチ練習場を作ります」(撮影:ALBA)

史上最年少、2季連続で戴冠した年間女王は、さらなるレベルアップに向けてある秘策を計画中だ。小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県)で行われた「ゼクシオドリームカップ2023 プロアマ」に参加した山下美夢有が、来季の目標に掲げている「メジャー優勝」に向けて、自宅にアプローチ練習場を建設する予定と明かした。

山下の海外メジャー初出場は、2022年最終戦の「AIG女子オープン」(全英)。今季は5大会すべての出場資格を有していたが、「全米女子オープン」、「アンムディ・エビアン選手権」、全英の3試合に出場し、最高位は全英の21位タイだった。「メジャーで悔しい思いをした」と振り返り、そのリベンジに燃えている。

来季メジャー初戦は、今季は出場を見送った「シェブロン選手権」(24年4月18~21日開催・米テキサス州)の予定だが、「出られるなら出たい」と今季は“フル”で参戦する意欲を示した。そこに向けて、逆算したスケジュールを組み立てている。4カ月後に迫るひとつ目の舞台に向けて、「あっという間なのでやることはたくさん。オフは貴重ですね」と話し、タイトル防衛を叶えたこの冬は、これまでよりも激しく動き回ることになりそうだ。

そのなかで明かしたのが、自宅に「アプローチ練習場を造りたい」という大計画。米ツアーを主戦場にはせずにスポット参戦での“メジャー獲り”を狙っているからこそ、日頃の積み重ねがより必要になると実感している。「急に(現地に)行っても、1週間も練習できる期間がない。そういう(メジャーの)状況を練習しておかないといけない。勝てるような練習をしたい。環境が大事だし、コースが難しいからいきなり成績を出すのは難しいと思う」と、強い意気込みとともにその狙いを話す。

技術面で差を感じた「ショートゲームのバリエーション」を増やし、精度を高めるための練習場。イメージとしては「ちっちゃい」グリーンの周りを海外特有の芝で囲むような構想だ。「向こうの芝はねちっこい。気温とか気候が違うので、そういう芝になるかは分からないけれど…。父と相談しながら」と、日本のゴルフ場ではあまり見られない芝に慣れるためにプランを練っているという。

プロ1年目だった20年夏には、「人生で一番高い買い物」と“先行投資”で約300万円の弾道測定器『トラックマン』を購入した。翌年に初優勝を飾ると、それ以降も愛用を続け、いまでは通算11勝を誇っている。アプローチ練習場を造るとなれば、それをはるかに上回る高い買い物になりそうだが、「それくらいしないと勝てない」とキッパリ。目標達成に向けた山下の本気モードが伺える。

歴代最少の平均ストロークを叩き出すなど、今季もあらゆる金字塔を打ち立てた22歳。とはいえ、「ゆっくり過ごして、韓国に行きたい。美容や本場の韓国料理を食べたいし、日本じゃないところにも行きたいなと(笑)」と、体を休める“オフ”の時間も作るつもり。3季連続の女王戴冠、海外メジャー優勝…新たな目標に向かって、山下の24年シーズンはすでに動き出している。(文・笠井あかり)

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