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2度の優勝チャンスも「勝ちたいという思いが強すぎて空回り」 今井鮎美が敗戦を糧として前に進む【ネクストヒロイン来季の抱負】

今井鮎美は初優勝に向けてオフのトレーニングに励む(撮影:福田文平)

マイナビ ネクストヒロインゴルフツアーは予定されていた15試合すべてが終了。最終戦は、今季限りで同ツアーから卒業する佐々木理乃が悲願の初優勝で幕を閉じ、年間のポイントランキングは、今季4勝を挙げ、プロテストに合格した政田夢乃がトップとなった。ツアーを引っ張ってきた選手たちがさまざまな形で“卒業”となってしまうが、これからを担う次世代の選手たちの活躍からも目が離せない。

今回紹介するのは、2001年生まれの今井鮎美(いまい・あゆみ)。今季11試合に出場し、マイナビポイントランキング31位で戦いを終えた。第9戦「PIM Ladies Tournament」、第10戦「マイナビカップ」では優勝争いを展開した。

第9戦では前半4アンダーで好スタートを見せたが、「初めての優勝争いで緊張して、体がうまく動かなくなってしまった。自分のいつものスイングができなくて、崩れてしまった」と、後半は3オーバー。トータル1アンダーの21位タイに後退してしまった。

第10戦も前半4アンダーで折り返し、「(前回優勝争いを)経験した分、同じ失敗をしないようにいい緊張感で回れていた」と、後半も3連続バーディを奪って、7アンダーまで伸ばした。「けど、トップに立っていたことも分かっていて、勝ちたいという思いが強すぎて攻め過ぎてしまった。マネジメントミスで、スコアを崩してしまって悔しかった」と、上がり4ホールで3つスコアを落とした。

「優勝争いの経験がそんなになかったので、経験不足から気持ちをうまく持ってこれなかった。勝ちたいという思いが強すぎて空回りしていた。技術的な部分もあるけど、本当に気持ちの部分が大きいですね」と当時を振り返りつつ、課題を口にする。

ただ、そういった失敗も含めて今井にとってはいい経験。「みんなレベルが高くて、そういったなかで戦える試合はあまりない。試合経験もそうだし、優勝争いの戦い方だったりも経験できている」と、この1年は収穫が多かった。

さらに、「優勝争いしていると中継が入るじゃないですか。その緊張感も他の試合では味わえない。ツアーに出たら中継があるので、違った緊張感のなかでゴルフができているのも、自分のためになっている」。

そんな今井の来年の目標は「優勝がないので、まずは1勝」すること。さらに「複数回優勝も目標です。常に上位で戦いたい」と大きな野望を口にした。そのためにも、「メンタル面も技術面もマネジメントも課題。トレーニングはもちろん、練習量も全体的に上の人より足りていないので、ひたすら練習してレベルアップを図りたい」と、今オフは徹底的に自分を追い込む。来季のネクストヒロインツアーでどんな姿を見せるか、今から楽しみだ。

※ネクストヒロインゴルフツアー(共催:株式会社マイナビ、株式会社ALBA、株式会社ALBA TV)は将来ツアーで活躍することを目指す、JLPGAプロテスト合格前の若手女子ゴルファーが経験を積むための場として2019年に始まった。今シーズンは全15戦が予定されている。出場選手は年間ポイントランキングによるシード、前大会成績上位者、主催者推薦、ファン投票などによって決められる。

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