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「戻ってきたいという気持ちは強くなった」 成田美寿々が“スポット参戦”で得た復帰への原動力

“盟友”青木瀬令奈(左)と予選ラウンドをともにした成田美寿々。この「楽しさ」がツアー復帰を後押しするかもしれない(撮影:上山敬太)

<リシャール・ミル ヨネックスレディス in 朝霧 最終日◇4日◇朝霧ジャンボリーゴルフクラブ(静岡県)◇6687ヤード・パー72>

昨年11月にツアーからの無期限休養を宣言し、そこから初めて“スポット参戦”でホステス大会で戦った成田美寿々。日曜日まで持ち越しとなった第1ラウンドを2バーディ・1ボギーの「71」でプレーし34位タイで予選通過を決めた。「よくやったんじゃないかと。予選を通りたいという目標があったので達成できた」と胸を張る。

だが、競技成立のために実施されたセカンドカットでは、2アンダー・26位タイまでの33人しか最終ラウンドへ進出できない。成田はわずか1打及ばずに、最後の9ホールを回ることは叶わなかった。

10番のティショットからプレーを再開したが、12番パー5でバーディ。2アンダーで終盤へと向かった。だが、17番パー3で痛恨のボギーを叩くと、ひとつ後退し、これが“カットライン”をまたぐ原因になった。「バーディを獲らないとプレーできないよなというのは頭にあった」というなかで迎えた18番パー5。2打目を丁寧にフェアウェイに運んだが、残り80ヤードからの3打目は大きくショートした。

「50度と60度(ウェッジ)の間の距離。バーディを獲るなら56度と決意をもって打ったのに、緩んで手前。びびったな~という感じ」と段上でグリーン奥に切られているピンを攻めきれなかった。8メートルほどのバーディパットも決めきれず、「詰めが甘かった」と悔やむ。

「もうハーフでもいいからみなさまの前でゴルフがしたかったというのが一番」と最終ラウンドに進出できなかったことは残念だが、ブランクがあるなかホステス大会で予選通過した事実に変わりはない。「わたしなんかが試合に出ていいのかな」と開幕前には準備不足や不安も口にしていたが、「わたしが楽しまないとギャラリーのみなさんも楽しめない」という気持ちで全力でプレーをした。7カ月ぶりのツアー出場は「めちゃめちゃ楽しかったので、観てる方も楽しかったと思います」と声色は明るい。

『もう一度立ち上がるために』ツアーを離れたが、熱い気持ちは徐々に沸き立っている様子。今後については「まったく予定はないです」と話す一方で、「いま“出たいな”という気持ちもあるので、また出るかも(笑)。久しぶりに出てすんごい楽しかったので、この場所に戻ってきたいなという気持ちは強くなりましたね」。再び“ツアー復帰”するその時を、気長に楽しみに待ちたい。(文・笠井あかり)

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