• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 渋野日向子も驚がくした“マック・アタック” 米ツアー屈指の飛ばし屋とのラウンドで「ビックリ」

渋野日向子も驚がくした“マック・アタック” 米ツアー屈指の飛ばし屋とのラウンドで「ビックリ」

“マック・アタック”を目の当たりにした渋野日向子はこの表情(撮影:ALBA)

<ポートランドクラシック 3日目◇2日◇コロンビア・エッジウォーターCC(オレゴン州)◇6467ヤード・パー72>

ムービングデーにボギーなしの5バーディでトータル10アンダー・23位タイまで浮上した渋野日向子が、驚がくのショットを目撃した。この日回ったのは米国女子ツアーのドライビング・ディスタンス2位につけるポリー・マック(ドイツ)。計測ホールだけの数字では278.50ヤードだが、実際の飛距離はそんなものではなかった。

スタートホールの1番。渋野はドライバーを振り抜きフェアウェイをとらえた。少し狭いホールでドッグレッグというのもあって、飛ばし屋のポリーが握ったのは2番アイアン。これがなんと、渋野とほぼ同じ距離に着弾した。渋野も思わず目を丸くするほどの豪快な一撃だった。

「ドライバーとアイアンで同じ距離なのがすごいビックリした」。その後、ドライバーを握る場面ではおよそ女子選手が狙わない池越えや、6番パー4では渋野より65歩先のフェアウェイを捉えるなど、とにかく規格外。キュートな笑顔からは想像もできないパワフルなドライビングには、現地ギャラリーも驚きの連続だ。

ジュニア時代に母国のアマチュアタイトルを獲得。米国の大学に進学し、昨年卒業した。その後は下部のエプソンツアーにも出場し、今季の出場権獲得をかけた12月の「Qシリーズ」で15位に入り、ルーキーとしてツアー転戦中。その飛距離から、ツアー仲間からは“マック・アタック”と呼ばれているという。

今回の会場に来ていたエプソンツアーの担当者に話を聞いてみると、練習場でも一人だけ音が違い、どこで打っているかすぐに分かるという。7番パー5では、多くの選手が200ヤード前後残るところを番手こそ確認できなかったが、青空に高く舞い上がる超高弾道のアイアンショットで楽々2オンに成功している。

「100ヤード近く置いていかれるところもあった」と渋野。さすがに100ヤード差を開けられたホールはないにしても、あまりの飛びっぷりには渋野も驚くしかなかった。そんな豪快ショットを武器に4番から6連続バーディを奪うなど派手なゴルフを披露。後半はボギーがかさんだが、そのポテンシャルは計り知れない。

ちなみに日本の学年でいえば1999年2月生まれで、渋野と同じいわゆる“黄金世代”。世界ランキング521位でツアーのポイントランキングは116位だが、今後注目が集まってもおかしくない。

渋野を驚かせたアタッカーは、挽回を狙うファイナルラウンドを古江彩佳とプレーする。ぜひ一度見てほしいモンスター級のドライブ。米ツアーには、とんでもない逸材がまだまだ眠っている。(文・高桑均)

関連記事