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練習しても上手くならないのはワクワクが足りないから! 強制的にワクワク物質『ドーパミン』を分泌する方法があった

パッティングではカップインの確率が2分の1のラインで球をコロがし、ドライバーでは2回に1回は当たるターゲットを狙って球を打てば、ワクワク物質のドーパミンが大量分泌。集中力が高まって、練習効率もアップする  イラスト/タカセマサヒロ

ゴルファーの中には、長時間の練習に苦痛を感じたり、練習しても進歩が感じられないという人もいるはず。今回はそんな人に向けてのメンタル的なアドバイスになります。

皆さんは、“ドーパミン”という神経伝達物質があるのをご存じでしょうか。これは、“やる気”や“ワクワク”の源で、ドーパミンの分泌量が増えるほど、意欲が湧いてきて、集中力も高まります。

では、どうすればドーパミンが分泌されるのか。そのメカニズムを解明するために、脳科学者たちが猿を使った実験を行いました。

音が鳴るとジュースが出てくる装置を猿の前に置き、どのタイミングで猿のドーパミン分泌量が増えるかを計測したのです。結果は、最も分泌量が増えたのは音が鳴った瞬間。ジュースを飲んでいるときよりも、「これからジュースが出るぞ」と分かったときの方が、ワクワクしたというのです。

さらに、この実験で分かったことがもう一つ。それは、ドーパミンの分泌量が最大になったのは、ジュースの出る回数を半分にしたとき。「必ず出る」よりも「出るか出ないか分からない」ときの方が、ワクワク感がアップしたのです。

人がやる気満々になったり、ワクワクするメカニズムも同じです。

これをゴルフにあてはめると、例えばパッティング練習の場合、その人にとってカップインの確率が2分の1となる距離やラインで練習することが、最も効率良く、長続きするということです。また、ドライバー練習でも、当たる確率が2分の1のネットのエリアを目標に定め、そこを狙ってボールを打てば、高い集中力を持ちながら練習できるということです。

2分の1の確率で達成できることを、私は“ちょい難(ムズ)”と表現していますが、ちょい難の成功率を上げることで、アナタのゴルフは確実に進歩するのです。

解説:児玉光雄
こだま・みつお●追手門学院大学特別顧問。過去25年にわたりツアープロのメンタルカウンセラーを務める。現在、6名のツアープロのメンタル面をバックアップしている。日本スポーツ心理学会会員

※『アルバトロス・ビュー』858号より抜粋

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