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「上機嫌で終われました」 早大2年・中野麟太朗は連続ボギーからのバーディ締めに安ど

ローアマを確定させている中野麟太朗が狙うのは、アマチュア優勝のみ(撮影:鈴木健夫)

<フジサンケイクラシック 3日目◇2日◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7424ヤード・パー70>

「1アンダーで回れて本当に良かったです」。ツアーで初の決勝ラウンドをプレーした今年の「日本アマ」王者・中野麟太朗(早大2年)は、ほっとした表情で振り返った。

プレースタイルがジョン・ラーム(スペイン)に似ていることから、性格もイケイケかと思いきや、基本的にはネガティブ思考だという。「最悪をいつも考えてプレーをしている。ポジティブの時もちゃんとありますが、ネガティブになっちゃうと、もうとことんネガティブになる」。

2日目に3つスコアを落とした16、17番で、この日も連続ボギーを叩いたが、そこで“ネガティブ”が顔を出した。「『何をしてんだ俺は』って感じでした…」と気分は最悪だったという。そして迎えた最終18番。「またラフ行くんでしょ。バンカーに入ってボギーか」と思いながら3番アイアンで放ったティショットは、少し右に抜けるが、バウンドしてフェアウェイへ。

そして、2打目は約2メートルにつけて、フックラインを読み切りバーディで締めくくった。「バーディが特効薬。上機嫌で終われました」。この日は5バーディ・4ボギーの「69」。首位と4打差のトータル1アンダー・8位タイと上位に踏みとどまった。

初日からバッグを担いだ父・恵太さん(52)は、3日目を最後に“途中交代”となった。「2日目の時に『もう体力が限界』って言われて。さすがにあんまり運動をしないお父さんだったけど、3日目まで結構走ってくれて。色々やらかしているな、と思いながら見ていましたけど、本当に良く頑張ってくれた」。明日の最終日は、元々担ぐ予定だった早大ゴルフ部の友人に依頼をした。奮闘してくれた父のために、最終日も好プレーを披露したい。

決勝ラウンドでアマチュアは中野だけが残り、ローアマチュア獲得は決定している。最終日の抱負を聞かれると「行けるところまで、大先輩たちの胸を借りて、上を目指していきたい。それが悪い方向に行ったとしても、自分がどこまでやれる選手なのかなってすごく試してみたい」。身長184cm、体重84kgと大物感満載の19歳。明日どんな表情をみせてくれるか楽しみだ。(文・神吉孝昌)

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